秋場所で大関取りに挑む御嶽海 稽古惨敗でも余裕の“オレ流”

週刊実話

秋場所で大関取りに挑む御嶽海 稽古惨敗でも余裕の“オレ流”

 相撲界の“オレ流”が、どこまで通じるか。

 大相撲秋場所が、東京の両国国技館で始まった。注目は、何といっても8場所連続休場していた横綱稀勢の里(32)だ。先場所前に休場を発表したときは、退路を断って臨むと宣言した。
「来場所はすべてを賭ける。(ダメだったら引退するという)覚悟はある」

 初日こそ237日ぶりの白星を飾理その後5連勝だが、千秋楽までもつのか不安視されている。
 もう1人、同じく白星発進ながら心配な男がいる。先場所、平成生まれの日本出身力士としては初めて優勝。大関取りに挑む関脇御嶽海(25)だ。先場所は13勝2敗の成績。

 「星数が多いに越したことはないが、内容が問われる」
 阿武松審判部長(元関脇益荒雄)はこのように話したが、11勝以上であれば新大関誕生は決定的と言える。先場所、3横綱1大関休場という願ってもない追い風を活かして手にしたチャンス。周囲の期待も大きい。

 まさに真価が問われている今場所の御嶽海だが、場所前は心配なことばかり。先場所、初優勝を決めたとき、秋場所の大関取りについて聞かれると、御嶽海はこう言って笑った。
「まだ場所が終わったばかりじゃないですか。今はゆっくり休みたい」

 ところが、その直後だけでなく、ずっと休みっ放し。7月末から8月にかけて行われた夏巡業でも、稀勢の里らが目の色変えて稽古するのを尻目に、まさにマイペース。およそ1カ月の巡業中、申し合いに参加したのは数えるほどだった。

 8月31日の稽古総見でも、平幕の輝に1勝2敗と負け越したほか、白鵬、鶴竜、栃ノ心らと対戦して1勝13敗と大惨敗している。
「あんなもんじゃないですか。いつも通りですよ」
 本人はケロリとしていたが、八角理事長(元横綱北勝海)は、苦り切った顔でこう吐き捨てた。
「上にあがるんだ、という気迫が見られない。もっとガツガツいかないと」

 その後も手の内はほどんど見せずじまい。あくまでも「稽古は稽古、ケガでもしたらなんにもならない」という思いが、この御嶽海の手抜き稽古の背景にはあるようだ。

 とはいえ、「稽古場でできないことが本場所でできるワケがない」という冷ややかな意見も多い。

 そんな“御嶽海流”が初日からこれまた5連勝、どんな結果を生むか。大相撲関係者は、大関取りとは別の視点でも注目している。

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