杉田水脈・LGBT問題をテレビ局が積極的に取り上げなかった理由

まいじつ

(C)lightsource / PIXTA(ピクスタ)
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自民党の杉田水脈衆院議員が、月刊誌『新潮45』に寄稿した「LGBT支援の度が過ぎる」という意見。これについては当該者の「性的少数派」ばかりか、身内の自民党議員までも杉田議員への批判の声をあげた。

「LGBT」とは「Lesbian」(レズビアン=女性同性愛者)、「Gay」(ゲイ=男性同性愛者)、「Bisexual」(バイセクシュアル=両性愛者)、「Transgender」(トランスジェンダー=出生時に診断された性と自認する性の不一致)の頭文字を取り、セクシュアル・マイノリティー(性的少数派)の人々を指した総称である。

この中で誤解を招きやすいのは「T」である。米国では、ハリウッド女優のスカーレット・ヨハンソンが、誕生時に割り当てられた性別から移行する“トランスジェンダーの男性役”を降板するという騒動があった。

トランスジェンダーに対し、誕生時からの性をそのままに一生を終える人を「シスジェンダー」という。そして現代社会では、シスが「一般的=多数派」で、トランスは「例外的=少数派」とされる。

寛容な人間と見られたい衝動が人にはある

杉田議員の意見に対する擁護の声は、シス=性的多数派からもほとんど聞かれない。むしろ、性的少数派と同様、杉田議員の「非生産性」という表現を激しく批判する声が聞かれた。性的多数派は、性的少数派問題になると何故か批判を躊躇し出す。寛容な人間であることを証明したいという衝動に駆られるからだろう。

「性的少数派への社会的差別撤廃は世界的な流れです。アイルランド出身の著名な劇作家オスカー・ワイルドや、英国の数学者で人工知能の父といわれるアラン・チューリングは同性愛者として、苛烈な迫害や虐待を受けたことへの反省が根強くあるからです。スカーレットさんが役の降板を申し出たのも、シスである自分がトランス役を演じるのがいかに難しいかを物語っています。テレビのワイドショーなどで、タレントのA・Hがわざわざ低い声を出す様子やヒゲがあったことをネタにする場面、あるいはD・Mが強烈な突き押しを繰り出すさまを見たことのある視聴者は多いと思うが、こうした表現はトランス女性への偏見を助長するのではないでしょうか」(社会評論家)

テレビがなぜこの問題を騒がないかといえば、LGBTを積極起用しているテレビ局としては、ミイラ取りがミイラになってしまうことを恐れて及び腰になっているのだろうと推察されている。

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