「後輩を花園で応援する夢が実現」 大阪朝鮮高OBの歓喜

ラグビーリパブリック

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大阪朝高OBで現在は法大4年の呉洸太(左)と李承記。「楽しんで欲しい」(撮影:見明亨徳)

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流経大の韓尊文は「後輩を花園で応援、夢が実現」(撮影:見明亨徳)

 第98回全国高校ラグビー大会の大阪第2地区予選は、大阪朝高が38-12で同志社香里を下し4年ぶり10度目の「花園」を決めた。

 4年間を待ち続けた多くのOB、学校関係者ら。中でも4年前の第94回大会に出場した当時の3年生は今年、大学4年となり、大学ラグビー最後のシーズンを迎えている。

 4年前の主将(LO)李承記(リ・スンギ)は法大に進学しプロップで戦ってきた。3兄弟の長男だ。今年、三男の承信(スンシン)が3年生になり主将CTBで花園へ導いた。

「弟には決勝の前に『楽しんで』と話しました」

 弟たちへの思いがある。

 次男、承爀(スンヒョ、帝京大2年)は2年前の府予選決勝、主将で臨み東海大仰星に10-12で敗れた。承信は1年生キッカーでこの試合に出場。最後PGを選択し決めれば勝利の場面、兄が「1年生に責任を任せることはしない」とアタックし散った。

 法大に一緒に進んだCTB/SO呉洸太(オ・グァンテ)は当時の呉英吉(オ・ヨンギル)監督の息子。「花園でも期待します」

 そしてもっとも感慨深いひとり、流経大WTBでキッカーとして力を見せる韓尊文(ハン・ジョンムン)だ。「4年前、花園の試合には出場できなかった。登録メンバーには入りましたが(22番)、出番が無かった」という。

「でも花園で卒業した先輩たちが後輩を応援する姿に憧れていました。ようやく先輩として後輩を応援できます」

 4年前、大阪朝高は準々決勝で尾道と12-12の同点に終わり、抽選で尾道が準決勝へ進んだ。後輩たちには準決勝以上を目指して欲しい。

 3人の先輩。法大は大学選手権出場を逃した。流経大は「日本一という今年の目標をつかむ」(尊文)。両校は今週末(11月25日)、直接対決がある。3人出れば公式戦では初めての対戦になる。

 思いきりぶつかり、年末は後輩たちを大声出して応援する。

(文:見明亨徳)
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