羽賀研二「稀代のワル」の履歴書(終)詐欺事件絡み「第二の被害者」の悲劇

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羽賀研二「稀代のワル」の履歴書(終)詐欺事件絡み「第二の被害者」の悲劇

 資産隠しの疑いで獄中逮捕された羽賀研二は、未公開株詐欺事件で2007年に逮捕、有罪判決を受け、沖縄刑務所に服役していた。

 羽賀は知人の不動産会社経営者・A氏に、「必ず儲かる」と医療関連会社のW社の未公開株購入を持ち掛け、3億7000万円を預かったが、その時すでにW社は経営破綻寸前で、上場どころか直後に倒産。その前からA氏に借りていた3000万円と合わせ、羽賀には4億円の債務があったが、羽賀は、これを1000万円でチャラにするよう暴力団関係者を使ってA氏を脅したのだ。

 ということで、羽賀は詐欺罪・恐喝未遂罪で有罪となり、沖縄刑務所に服役することになったのだが、被害者はこのA氏だけではなかった。有名俳優のYが1988年に結婚した年上妻の連れ子、つまりYの義理の息子・M氏も、羽賀に煮え湯を飲まされていたのだ。

「Yの妻は、大手電機部品メーカーの創業者の元夫人で、創業者との離婚でかなりの財産を得ていました。御曹司であった息子M氏も金回りがよく、そんなM氏に羽賀は近づき、かなり親しい関係にあった。一時は連日のように飲み歩き、ハワイ旅行に一緒に行ったこともあったほどです。そうした交流の中で、M氏はW社幹部と接点を持つようになり、W社の未公開株に大金を突っ込んでいたんです」(芸能レポーター)

 はじめは上場することを信じて数千万円。その後、W社の経営が傾きかけてきたことを知ると、何とM氏は、自宅を担保にして借りた金を追加投資してしまったという。

「羽賀は、W社が破綻する直前まで『Mちゃん、必ず上場できるから一緒に頑張ろうよ』とM氏を焚きつけていたそうです。羽賀は当初、W社の社長に就任しようとしていたそうですから、その内情に誰よりも通じており、上場が不可能であったことはわかっていたはずで、M氏もハメられたようなものです」(週刊誌記者)

 しかも羽賀は、その後もM氏に自身の宝石ビジネスを手伝わせていたという。

「このM氏は、羽賀が詐欺と恐喝未遂の罪で公判を受けていた08年3月に自宅マンションで亡くなっています。死因については、継父の俳優Yは『心不全です』と話していましたが、羽賀の犯罪とM氏の死の関係については、当時、『そういうふうに考えないようにしています』と、語っていたのが印象的でしたね」(前出・週刊誌記者)

 Yの苦しい胸の内、やりきれない思いが伝わってくる言葉である。

(露口正義)

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