アメリカでは毎年53万世帯が破産している。そのほとんどが医療費と病気が原因(米研究) (1/2ページ)
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アメリカの医療費の高さは今や世界中に知れ渡っている。州によっても異なるが、その金額は桁違いだ(該当記事)
アメリカでは毎年53万世帯が破産しているが、その約6割が医療費によるもので、4割が病気による収入低下によるものだという。
・6割が医療費の支払い、4割が病気で破産
『American Journal of Public Health』に掲載された研究によると、破産の原因の66.5パーセントは医療に関係しているという。
消費者破産プロジェクト(Consumer Bankruptcy Project)では、2013~2016年に破産宣告をしたアメリカ人910名を無作為に選び、裁判所に提出された破産宣告の記録を調査した。
その結果、破産宣告者の約6割が医療費の支払いを、4割が病気による収入の低下を破産の原因に挙げていることが判明した。
また破産の理由が医療に関することだった人は、健康状態がより悪く、必要な医療を受けていない可能性が2~3倍高かった。
・破産に対するオバマケアの効果は不明瞭
この数字は今に限ったことではなく、2001年と2007年に実施された調査結果と似たようなものだった。
アメリカでは、2010年に国民皆保険へ向けた取り組みとして「患者保護並びに医療費負担適正化法」、通称オバマケアが成立した。