あの素晴らしい「昭和大ヒット曲」をもう一度(6)西口久美子「太陽がくれた季節」 (2/2ページ)
以来、さらに大事に歌っていこうと思いました」
西口がデビューした72年は、麻丘めぐみ、森昌子、三善英史、郷ひろみら「歌謡曲の黄金時代」を演出する同期が大勢いた。昨年、惜しまれつつ世を去った西城秀樹もその一人である。
西口は秀樹の最晩年を、同じコンサートを回る仲間として一緒に過ごした。
「最後となった昨年4月14日の栃木・足利市も一緒だったんです。ラストに全員で秀樹さんを囲んで『Y.M.C.A』を歌うんですけど、バックの振り付けは私が担当していました」
その日の秀樹は「今日は楽しかった~」と、これまでになく上機嫌だったという。西口も足首や手首のエクササイズのやり方を秀樹に伝授していたが、体調が回復することはなかった。
今なお振り付けに高いスキルを誇る西口は、おりも政夫や江木俊夫が歌う「踊り子」でバックのダンスを担当する。
「デビューした年の紅白で一緒に踊って、今またこうして同じ舞台で踊れるなんて不思議な縁を感じます」