第六感なのか?一部の人間の脳は地球の磁場を感じることができる(米研究) (1/4ページ)
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地球から生じている磁場を移動のさいのコンパスとして利用する生物がいるのは周知の事実だ。
たとえば渡り鳥やウミガメ、あるいは一部のバクテリアなどがそうで、彼らには天然のナビゲーションシステムが内蔵されている。
では人間はどうだろうか?
『eNuero』に掲載された研究によると、一部の人は無意識に地球の磁場を感じ取っているのだそうだ。
・暗闇のファラデーケージによる実験
人間が磁場を感じられるかどうかというテーマは、かなり以前から熱心に研究されてきたが、はっきりとした結論が出せず、やがて下火になってしまったという経緯がある。
アメリカ・カリフォルニア工科大学のジョゼフ・カーシュビンク氏らは、これ再燃させるべく、より高度な実験を行うことにした。
被験者34名が参加した実験では、アルミ製の六面ファラデーケージが利用された。
ファラデーケージとは、電気を通しやすい導体に囲まれた空間のことだ。実験でのケージは、正方形にコイルが組まれており、そこに流れる電流をコントロールすることで、自由に磁場を発生させることができた。
ケージの中は完全に真っ暗で、木製の椅子が置かれており、壁には反響を防ぐための防音パネルが張られていた。
被験者は、頭に脳波を測定するための電極64本を装着した状態で椅子に座り、この間に回転する磁場を発生させる。
1回7分のセッションでは、2、3秒ごとに100ミリ秒磁場を発生させ、これが複数回1時間ほど行われた。
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・3割の人にアルファ波の低下を確認。特に強い反応を示す人は約1割
参加者が暗いケージの中に座っている間、磁場が発生しているのかどうか誰にもわからない状態だった。