全身の再生を司る遺伝子を制御するDNAのスイッチが発見される(米研究) (2/2ページ)
2016年、日本の科学者によって、ペットのクラゲが死んでから3ヶ月すると、その死体からイソギンチャクのようなポリプが発生し、驚いたことにさらに若返ったことが報告された。
また1990年代にはイタリアの科学者が、ベニクラゲが幼生と成体を交互に切り替えることを発見し、不死身のクラゲという愛称が与えられたこともある。
The Strange But Incredible Immortal Jellyfish
・人間にもEGRがある。クラゲとの違いは?
重要なのは人間もまたEGRを持っており、細胞がストレスにさらされたり、修復する必要がある場合にそれが作られるということだ。
ところが、なぜだかほかの動物のような手足が生え変わったりといった大規模な再生は生じない。
その原因については、再生能力を持つほかの動物と人間では、マスター遺伝子の作りが異なるためだと考えられている。
研究チームのアンドリュー・ゲールケ氏によると、タンパク質を作るのはわずか2パーセントのゲノムなのだそうだ。
彼らが解き明かそうとしているのは、残りの98パーセントのゲノムが全身再生にどう関与しているのか? ということだ。
この研究は『Science』に掲載された。
References:A master regulator of regeneration | Science/ written by hiroching / edited by parumo