イチロー辞退で『国民栄誉賞』廃止論再び…松井秀喜は今、何を思うのか

まいじつ

(C)Alan C. Heison / Shutterstock、(C)Pierre E. Debbas / Shutterstock
(C)Alan C. Heison / Shutterstock、(C)Pierre E. Debbas / Shutterstock

元東京都知事の舛添要一氏の言葉が波紋を呼んでいる。舛添氏は4月5日、自身のツイッターで、メジャーのシアトル・マリナーズを引退したイチローが国民栄誉賞を辞退したことに対して、「正解だと思う。私は、もうこの賞は廃止した方がいいという持論である。(中略)権力が利用したがる国民栄誉賞などなくても、イチローは世界のスーパースターである」と語っている。

イチローはメジャー1年目の2001年に新人王・MVP・首位打者・盗塁王…などを獲得。「天才・イチロー」の名を米国でも知らしめた。その後、シーズン最多安打記録など、この先、いつ破られるか分からないほどの記録を続々と達成。すでに二度、国民栄誉賞の打診があったものの断り、今回三度目も断った。

「舛添氏が言うまでもなく、国民栄誉賞の基準なんてさっぱり分かりません。女子レスリングの選手がもらっているが、どうして五輪2大会連続で水泳平泳ぎ100、200メートル金メダルの北島康介氏がもらえないのか。日米通算で201勝、米国だけで123勝し、ノーヒットノーランを二度も達成している野茂秀雄氏は、候補にもならない。柔道で五輪3連覇した野村忠宏氏もそう。実に不可解な賞なのです」(スポーツ紙記者)

松井氏受賞の疑問

中でも多くのスポーツマスコミが疑問に思っているのが、松井秀喜氏の受賞だ。松井氏は日本のホームランバッターだったが、メジャー10年で本塁打175、打点760、打率282の記録。名門のニューヨーク・ヤンキースに入ったが在籍は7年で、その後は3球団を転々とし、さしたる実績を残すことはなかった。

「松井氏は2009年にワールドシリーズで活躍。優勝し、MVPになった。でもこれは短期決戦のラッキー賞みたいなもので、レギュラーシーズンのタイトルとは認められていない。その証拠に、松井氏はMVPを取った直後、ロサンゼルス・エンゼルスに放出されたのです」(同・記者)

松井氏が国民栄誉賞を受賞したのは、メジャーを引退した翌年の2013年。巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄氏と同時だった。

「第二次安倍晋三内閣が授与したのですが、当時の話では今さら長嶋氏にというのもおかしいので、松井氏と〝抱き合わせた〟というのです。長嶋氏単独受賞でも、誰も文句を言わないでしょうに。それを松井氏を噛ませたことで賞の質が格段に落ちた。長嶋氏と松井氏じゃ〝珠と瓦〟。何しろいまだ放出された『ヤンキース愛』で委託アドバイザーをやっている。実績といい、行動といい、松井氏にあげたので賞の質はガタ落ちですよ」(スポーツライター)

長嶋氏が単独でもらっても誰も文句を言わなかったといわれるのと同じように、松井氏がもし今から賞を返上しても、きっと誰も何も言わないに違いない。

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