激しい雨の中、ずぶぬれになりながら見知らぬ葬列車に敬礼を捧げるひとりの兵士の姿(アメリカ) (1/4ページ)
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SNSの普及により、ちょっとしたことが一瞬にして世界規模で広がっていく時代となった。悪いニュースばかりに目がいきがちだが、良いニュースも同じように拡散されているのだ。
自分が何を取捨選択するかでSNSに参加する意義は大きく変わる。
これから紹介するのは、2年前に大きな反響を呼んだ1枚の写真である。それが再び様々なメディアで取り上げられ拡散されている。
1人の制服を着た兵士が、激しい雨が降る中、車の側に立ち、ある方向を見つめて敬礼している。その光景を撮影し、フェイスブックに投稿したのは、偶然通りかかった地元の女性だった。
・見知らぬ人の葬列の車にずぶぬれになりながら敬礼を捧げる兵士
2017年7月6日、米ケンタッキー州バイン・グローブ地域には激しい雨が降っていた。
バイン・グローブの住人エリン・へスターさんは、高速道路を運転中、交差点に差しかかった時に、ある光景を目にした。
信号待ちのエリンさんの目の前に、止めたジープの側で1人の兵士がある方向をまっすぐに見つめ、ずぶ濡れになりながらもじっと敬礼し立ち続けていたのだ。
エリンさんは、その兵士が葬列中の車に敬意を示しているのだと知った。見知らぬ死者へ、静かに敬意を払い続ける兵士の姿に深く心を打たれたエリンさんは、その光景を写真に撮り、フェイスブックで初めて公開投稿した。
私はいつも、葬列中の車のために他の車が道を開けたり止まったりしない行為にはイライラさせられていました。