一方の小池都知事にとっても、本田とのタッグ結成は非常に魅力的なものだった。

　小池都知事は、19年度中に予算5000万円を計上するeスポーツ大会「東京都知事杯」の開催をすでに決定している。

「東京五輪を来年に控えた中でのプレ大会と位置づけられていますが、都知事としては来年夏に予定され、一部では前倒し説も出ている『都知事選対策』の意図も大いにあるでしょう。若年層の支持に直結するゲーム絡みの事業を推進することで、再び小池旋風を巻き起こそうとする思惑を感じます」（都政担当記者）

　そのうえ、きわめて好感度の高い本田とタッグを組むことで、小池人気もうなぎ登りというわけである。

　もっとも、eスポーツ振興は東京都にとって、またとないビジネスチャンスだ。都知事に近い都庁関係者が証言する。

「最近、小池都知事はeスポーツの振興を『東京の新しい目玉』になる重要ジャンルだと強調していますが、そこに手堅い収益性があるからなんですよ」

　eスポーツの特筆すべき強みは、儲けが計算しやすいことだという。

「日本ではまだマイナー競技にとどまっていますが、海外からの注目度はすさまじい。大会を開催することで協賛各社からのスポンサー収益や放映権料が期待できるんです。こうした背景をもとに都知事は、東京マラソンと並ぶ『都の看板イベント』としてeスポーツ大会を成長させようと強い意欲を見せているんです」（都庁関係者）

　同じ方向を向いた本田サイドの売り込みは、すでに都庁内でも噂になっていた。

「小池都知事がeスポーツ関係のプロモーションを検討している際に『eスポーツ事業の顔としてピッタリの存在がいる』として教えられたのが本田なのです。そこで都知事の口から意外なひと言が飛び出した。本田について『お顔がとても私と似ているわね』だったそうなんです。結果、本田に好感を抱いた都知事は、タッグを組む方針を固めたといいます」（都庁関係者）

　今年度中に開催される「東京都知事杯」を皮切りに、来年の東京五輪でも両者の共演が見られる模様だが、仰天タッグは別のリングにも足を踏み入れようとしている。

「本田の協力のもと、小池都知事がユーチューバーデビューする可能性が急浮上しているんですよ。