史上初、再設計された合成DNAを持つ生物が誕生(英研究) (1/3ページ)

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史上初、再設計された合成DNAを持つ生物が誕生(英研究)
史上初、再設計された合成DNAを持つ生物が誕生(英研究)

※画像はイメージです。 Colin Behrens from Pixabay

 遺伝コードを合成し、DNAを大幅に書き換えた生物の作成に史上初めて成功したそうだ。

 それは土や人の腸の中にいる一般的な細菌だが、普通のものよりも少ない遺伝的指令で生き抜くことができる。

 イギリスのMRC分子生物学研究所が2年がかりで作り上げたそれは、大腸菌のDNAを根本的に再設計し、それに基づく合成ゲノムによって細胞を作り上げる生き物だ。
・DNAの指示を記述するコドン

 その人工ゲノムはATGCでなる400万の塩基対で書かれている。A4サイズの紙に印刷したとすると970ページになる量で、これまで人間によって作られたゲノムとしては圧倒的な情報量を誇る。

 プロジェクトの中心人物ジェイソン・チン氏に言わせれば、「かつてこれほどのゲノムを作ることが可能なのかどうかまったくわからなかった」ほどの大きさなのだそうだ。

 細胞の中にくるくると巻かれて収まっているDNAには、それが機能するための指示が記述されている。

 たとえば、細胞が成長のためにタンパク質を必要とするような場合、DNAを参照すれば、そこに適切なタンパク質がコード化されている。その指示はTCGやTCAといった具合に、3つの塩基配列で記述されており、これを「コドン」という。

 クラゲから人間まで、ほぼすべての生物が64種のコドンを利用している。そして、そのほとんどが同じ働きをする。
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