「血圧」を適正化させる“酒”と“つまみ”(1)居酒屋と温泉で急変動の危険 (1/2ページ)

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血圧
血圧

 仕事帰りの冷たい一杯がおいしくて、ついつい酒量が増えがちになる季節だからこそ、ここで酒と血圧の関係をしっかりと押さえておくべきだ。アルコール摂取で変化する血流のメカニズムから、体に優しい酒の楽しみ方まで、知れば知るほど反省ばかりが募ってくるはず!

 酒はかねてから「百薬の長」とされてきた。

「1日2合日本酒いきいき健康法」(柏書房)などの著書を持つ医師で秋田大学名誉教授の滝澤行雄氏によれば、

「アルコールには、もともとその薬理作用である麻酔、ストレスの緩和、食欲増進、栄養効果があることが知られていましたが、最新医学ではこれらの作用に加えて、アルコールが生活習慣病を予防し、健康と長寿に大きな影響を及ぼしていることがわかってきました」

 むろん、これには「飲み方を間違えなければ」という前提条件が付くことは言うまでもない。というわけで、今回は血圧を適正化させる酒の飲み方について検証していきたい。

 まずアルコールが体内に入ると、血圧はどう変動するのか。解説してくれるのは、近著に「酒好き医師が教える 薬になるお酒の飲み方」(日本文芸社)がある秋津医院院長・秋津壽男氏だ。

「基本的にアルコールが体内に入ると血管が広がり、血流がよくなるため、血圧は下がります。それを脈拍で補おうとして脈が速くなり、アルコールが体内で分解され代謝していくにしたがって、もとの血圧に戻っていく。酒を飲むと顔が赤くなり、ドキドキする感じがある時は血圧が下がっている状態なんです」

 ただし、飲み始めてすぐにそういった現象が起こるかどうかは個人差があり、

「体内でアルコールが吸収されると血圧が下がり始めますが、そのスピードと量は人によってさまざま。2、3本飲まないと吸収が始まらない人もいれば、ひと口で吸収されてすぐ真っ赤になる人もいる。危険なのは、一気に血圧が下がった人が、ちょっとトイレにと立ち上がった瞬間、一気に血圧が上がり、バタンと倒れてしまうというケース。特に冬場などは、居酒屋の中ではなく、店の前で血圧が変動して卒倒する人が多い。これは暖かい店内で血管が広がり、酒を飲んでさらに広がったあと外へ出て冷たい風に当たり、血圧が一気にボンと上昇してしまったから。

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