原巨人の新提案「ポリバレント・クローザー」とは? 中川投手がブレイクしたきっかけ (1/2ページ)

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原巨人の新提案「ポリバレント・クローザー」とは? 中川投手がブレイクしたきっかけ

 救援陣の人材難が、結果的に新しいクローザーのスタイルを生み出したようだ。

 23日のヤクルト戦、同点で迎えた9回表、二死ながら走者を一、二塁に置いたピンチで、原辰徳監督(61)がコールしたのは、中川皓太(25)だった。四球でピンチを広げたものの、次打者をライトフライに抑えてみせた。ピンチをゼロでしのぎ、巨人ベンチが息を吹き返した。サヨナラ勝ちで連敗脱出である。

 「イニングの(9回表の)最初からではなく、途中からの登板は、投手にとって精神的な負担が大きい。中川はイニングの頭からはもちろん、こうした途中からでも投げられるので、首脳陣も使い勝手の良いピッチャーだと思っているはず」(プロ野球解説者)

 9回表の守備に入るのと同時に、原監督は「ピッチャー、マシソン」を告げた。おそらく、9回表はマシソン1人でゼロに抑えてほしかったはずだ。そのマシソンが走者を2人出してしまい、慌てて中川に準備をさせた。

 「中川はブルペンで10球くらい投げれば、肩が出来上がるんです」

 チーム関係者がそう言う。指揮官にとって、短時間で登板準備のできるピッチャーほど有り難いものはない。また、中川は今季4年目だが、過去3年は目立った成績は収めていない。昨季は30試合に投げたが、防御率は5点台だ。そんな伸び悩んでいた左腕がブレイクしたきっかけは2つ。

 1つは、腕を振る角度を少し下げたこと。「遊び半分でやってみたら、しっくり行った」と各メディアのインタビューで話していたが、もう1つは客観的な評価を聞くことができたからではないだろうか。

 先のチーム関係者がこう続ける。

 「丸が巨人に移籍してきて、中川に伝えたんです。『物凄く打ちにくいスライダーを投げている』と。それが自信にもなり、スライダーを磨くきっかけにもなったようです」

 去年までの中川のスライダーは「曲がり幅の大きさ」で勝負していた。丸以外の広島選手も中川のスライダーに一目を置いていたそうだ。しかし、その丸の言葉を単純に自信に変えたのではない。中川は18−19年オフ、大学の先輩でもある菅野智之と自主トレを行い、「変化球」に対する意識を変えた。

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