宇宙の形は巨大風船のように湾曲し、ループしているという新説が登場(英・伊共同研究) (1/4ページ)
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宇宙の形についての常識がくつがえるような新説が発表された。新しい研究によると、宇宙は平らではなく、巨大な風船のように湾曲しているのかもしれないそうだ。
『Nature Astronomy』(11月4日付)に掲載された研究では、「宇宙マイクロ波背景放射」から得たデータを分析。その結果は、従来の見解とは異なるものだった。
・宇宙はループしている?
もし本当に宇宙が湾曲しているのであれば、それは緩やかに曲がっている。そのために、私たちや太陽系、あるいは銀河といったものの周辺を移動する際には大した問題とはならない。
しかし、それよりもっと向こうに広がる宇宙の闇の奥深くへと進むなら、真っ直ぐに進んでいるはずがループして最初の地点に戻ってくるという妙な事態が発生する。
こうした宇宙を「閉じた宇宙」という。
この概念自体は昔から存在するが、従来の宇宙理論に矛盾が生じてしまうのであまり支持されず、主流派の見解はどこまでいっても境界なく広がる「平坦な宇宙」だった。