直木賞作家も舌を巻く『十二国記』のスゴさ (1/4ページ)

新刊JP

直木賞作家も舌を巻く『十二国記』のスゴさ
直木賞作家も舌を巻く『十二国記』のスゴさ

出版界の最重要人物にフォーカスする「ベストセラーズインタビュー」。
第107回の今回は『ツナグ 想い人の心得』(新潮社刊)を刊行した辻村深月さんが登場してくれました。

辻村さんの『ツナグ』といえばシリーズ累計100万部に達した大ベストセラー。依頼人と依頼人が会いたい死者を再会させる「ツナグ」という役割を担う歩美の葛藤と成長、そして死者と生者を巡るドラマを描き、2012年に映画化もされました。

その続編となる今作ですが、当初辻村さんは続編を書くつもりはなかったとか。その思いが変わった背景にはどんなきっかけがあったのか。そして『ツナグ 想い人の心得』の物語をどう紡いでいったのか、ご本人にお聞きしました。注目のインタビュー、最終回です。
(聞き手・構成:山田洋介、写真:金井元貴)

■綾辻作品に出会っていなければ、今のような作家にはなっていなかった ――「新刊JP」は出版や本について専門に扱うサイトなので、読書の楽しさについても伝えていきたいと思っています。辻村さんが最近読んで面白かった本のことを教えていただきたいです。

辻村:『十二国記』の最新刊『白銀の墟 玄の月』です。前の刊が出た時、私は大学生だったのですが、今回の新刊の報を聞いて、「お帰りをお待ちしていました!」という気持ちでずっと楽しみにしていました。

私が作家を職業にしたこともあって、昔からの友達は今はかえって私には普段、本の話をしてこないんです。けれど、『十二国記』の場合は、今の仕事や立場を忘れて新刊の話題で一つになれるんですよね。学生時代と同じ熱量に戻って「十二国記の新刊出るよね!」と盛り上がれることが本当にすごい。

今回の新刊を読むにあたり、「どんな伏線も見逃したくない」という思いから、この夏はずっとシリーズの最初から全部読み返していたのですが、そうやって既刊を読みながら新刊を待てることに幸せを感じました。

――1991年から続いているシリーズですから膨大な量になりますね。

辻村:今年の夏は『十二国記』ばかり読んでいました。旅行先でも、仕事の合間にも。

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