太陽系よりも古い、地球上で最古の物質が発見される(共同研究) (1/3ページ)
ESA/HUBBLE/NASA/JANAINA AVILA
地球上で最古の物質が発見された。それは太陽系よりも数十億年は古いという。
国際的研究グループが発表した最新の研究によると、その微細な粒子は、50~70億年前に遠方のどこかの星で形成され、それが隕石に閉じ込められて地球に運び込まれたのだそうだ。
・太陽誕生より前に形成された太陽系外起源の粒子
太陽の年齢は46億歳だが、隕石からこれ以前の粒子が発見されたことが、これまでにまったくなかったわけではない。ただしきわめて珍しい。
太陽系の同位体組成とはまったく異なる同位体組成をもつ太陽系外起源の粒子は「プレソーラー粒子」と呼ばれており、小さく、しかも岩石の奥深くに埋れている。当然、そう簡単には見つからない。
プレソーラー粒子が発見された事例としては、1969年9月にオーストラリア上空で爆発し、破片を飛散させた「マーチソン隕石」が挙げられる。
マーチソン隕石image credit:wikimedia commons
米フィールド自然史博物館は52キロのマーチソン隕石を入手し、入念に調査。内部からは炭化ケイ素の微細な粒子が数多く発見され、隕石の起源が太陽系の外にあり、それよりも古いであろうことが判明した。
ただし、1990年代のその時点では、分析機器の性能の限界ゆえに、正確に年代を特定することができなかった。