ハイスタ横山健が抱えた生い立ち、鬱、復活、苦悩の闇

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 テレビ画面に映像が流れると、その場を離れることができなかった。笑ったり、ドキドキしたり、嘆声をもらしたり、ヘンな汗が出たり、エトセトラな感情が入り乱れたりと、まさに画面に釘付け状態。2013年の秋に、全国の60カ所の劇場でたった2週間だけ上映され、先日、遂にDVDで発売された横山健のドキュメンタリーフィルム『横山健-疾風勁草(しっぷうけいそう)編-』の話である。

必死で闘い続ける熱い男

 横山健といえば、Hi-STANDARDのギタリスト、自主レーベル「PIZZA OF DEATH」の代表取締役、横山自身が率いるKEN BANDのリーダー、家庭を守る二児の父親など、幾つもの顔を持っている。そんな、人間・横山健の実像に、自らの言葉で肉薄した貴重なドキュメンタリーだ。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災を受け、日本を元気にしたいという旗印のもと、11年ぶりにHi-STANDARDを復活させたところから映像はスタートする。横浜スタジアムに集結した3万人の観客を含め、日本中のパンクキッズは大熱狂。しかし、横山健は誰よりも苦悶の表情を浮かべ、歓喜とは真逆の言葉を吐き出している。横山健は正直な人だ。いや、正確に言うなら、リアルな自分を伝えたい! と必死で闘い続ける熱い男なのである。深傷や犠牲を負いながら、信じた道をひらすら突き進んでいく横山健の背中に、多くの人が勇気や希望をもらえるに違いない。DVD最後の場面では、その「背中」にひとつの答えを提示する。だが、これは是非自分の目で確かめてもらいたい。

 幼少の生い立ちから、父親との関係性、自身が患った鬱病、Hi-STANDARDの爆発的人気が織り成した光と影など、公に語られることのなかった真実も数多く収録されている。音楽業界に限らず、リアルを求める時代の空気に合致したドキュメンタリーを、是非ともご覧いただきたい。

(取材・文/荒金良介)

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