まるでエヴァンゲリオンの使徒…突如現れた“奇怪な虫”を激写してみた

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残酷な天使のテェゼェ~♪
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 な、なにこれ!? ベランダへ行こうとしたら、こんな虫が窓に張り付いてました。エヴァンゲリオンに出てくる使徒みたい! 不気味というか、カッコいいというか……。

 見たことのない虫だったので、じーっと観察。そうしたら、あることに気付いたんです。

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 脚が4本しかない!? これは気になります。いったいなんていう虫? 左右に突き出てるものはなに? なぜ脚が4本!? そこで、昆虫を研究している東京農業大学昆虫学研究室の岡島秀治教授に聞いてみました。これはなんていう虫なんですか?

「トリバガというガの仲間です。トリバガ科というグループに属します。60種くらいが日本では知られています。写真だけでは種までの同定は難しいですね。ただ、別に珍しいものではありません」

 えええ、蛾! 自分の知っている蛾のたぐいとはまるで違います。これは想像外でした。

 で、羽のようなものを左右に広げてとまってますが、これは羽ですか? なぜ、こんな風に広げてるんですか? 気温が下がると体温を上げるために、こうして羽を広げる虫がいるなんて情報もネット上で散見するのですが……。

「昆虫のはねは『翅』と書きます。『羽』ではありません。これは翅ですね。広げているのは構造上の問題だと思います。つまり構造的に横にしか開けないんです」

 とほほ。羽じゃなくて翅。記者をやってるってのに、知らなかった……恥ずかしい。ちなみに、こういうのってほかにもいるんでしょうか?

「ガの仲間には、このように翅を横に開く種が多くはありませんがいます。ほかの昆虫ではトンボの仲間が同じように横に翅を開いてとまりますね」

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 ところで、脚が4本しかないんですけど……?

「いえ、脚はちゃんと6本あります(笑) 後脚が腹部に密着して後に伸びているので見えにくいだけですよ」

 なーんだ(笑)。岡島教授、ありがとうございました!

 その後、「トリバガ」で検索してみたら、それはそれはいろいろなトリバガがいるようです。しかも、いろいろな形をしています。そして、なんだかカッコいい!

 こんな寒い季節でも、よく見ればいろいろな虫がいるんですね。

岡島秀治 (おかじましゅうじ)
東京農業大学農学部農学科教授。タイガースと昆虫をこよなく愛している。『こん虫のふしぎ』シリーズ(偕成社)、『DVDつき うごく!昆虫最強ずかん』(学研教育出版)など著書多数。

(取材・文/DMMニュース編集部)

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