盗撮マニアに狙われた「外でご用足し」女子の悲しいトイレ事情

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女子トイレに行列ができる謎
女子トイレに行列ができる謎

 11月18日、東京都江東区にあるバーベキュー会場で、トイレ待ちの列を待ちきれず、外で用を足そうとした女性をとり囲み盗撮した“放尿マニア”の男たち4人が逮捕された。容疑者らは7年前から同様の行為を繰り返していたと見られ、イベント時にはこのメンバーで“盗撮行脚”に繰り出していたという。これまでに100名以上の女性を盗撮したと自供しており、警察はさらに余罪を追及している。

 その記事に対してツイッターなどでは

「女って外でおしっこするの? そっちのほうがびっくり」

「外で用を足すなんて不用心すぎる」

 と、女性の行動に対し違和感を抱く声が多数上がっているが、女性には、時には野外で用を足さなければならない、悲しいトイレ事情があるのだ。

なぜ女子トイレは混雑する? 野外放尿もやむを得ない現実

 犯人の男たちはバーベキュー会場や花火大会、お花見時期の公園など混雑するイベントに的を絞り、盗撮対象を探していた。こうした会場のトイレでは、女性が長い列を作って並んでいる光景が一般的に見られるのは確かだ。同じように、コンサートやイベント会場、さらには高速道路のサービスエリアでも同様にトイレに並ぶ女性の長蛇の列が見られる。

 なぜこんなに女子トイレは混雑するのか? 実は女性には、男性には想像できない悲しいおしっこ事情があるのだ。

女性は頻尿になる病気を持っている

 女性は尿意を感じたら我慢できない「過活動膀胱」の人が多い。この症状の起きる原因のひとつは、骨盤周辺の筋力の衰えだ。特にオフィスワークの女性はこの症状に陥りやすいが、頻尿程度のことで病院にいく人は少ないため放置されているのが現状だ。

 また、男性に比べて尿道の短い女性は細菌が繁殖しやすく膀胱炎になりやすい。またこれを繰り返すうちに頻尿が習慣化してしまう「間質性膀胱炎」になっている場合がある。 

下半身が冷えている

 男性に比べて筋肉量の少ない女性は冷え性が多い。しかしオフィスの制服の多くは一年中膝上丈のぺらぺらなスカートだ。普段のファッションも上半身はダウンコートを着込んで、下半身はミニスカートなど軽装がおしゃれとされているのだが、これでは下半身が冷え、膀胱も冷えて頻尿になる。

 こうした事情から女性のほうがトイレに行く回数が多いし、尿意を我慢できる時間も短いのだ。

 また女子トイレの個室は男子トイレと違って、大も小も同じだからさらにやっかいだ。前の人が大だった場合は長く個室を占領されてしまう。女性の生理用品の交換も個室を長く占領する理由のひとつだ。

法律が女性トイレの混雑を助長している?

 このように女性はトイレ占有時間が長いため、最初からトイレの数を男女同数にするのは不平等だ。それなのにトイレの数は、実は法律で定められていることをご存知だろうか。

事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
一 男性用と女性用に区別すること。
二 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。
三 男性用◆小便◆所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。
四 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること。

昭和47年9月30日労働省令第43号「事務所衛生基準規則」 第十七条

  ごちゃごちゃ書かれているが要約すれば「男女とも60人あたり3個以上」ということになる。これに素直に従ってトイレを作ると男女同数ということになり、女性トイレは当然混雑する。

 このように女性はどこへ行ってもトイレ不足に悩まされている。長蛇の列にどうしても我慢できず、泣く泣く茂みで用を足すしかない女性が男に囲まれ、盗撮されるなど、どれだけ恥ずかしく恐ろしく情けなかったことか。自称“放尿マニア”たちの罪は重い。

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