スマホ利用で首に30キロの負担…現代病「スマホネック」の解消法

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この程度のうつむきで首に数十キロの負担がかかっている!
この程度のうつむきで首に数十キロの負担がかかっている!

「首はもちろん、背中が慢性的に痛く、整体や整形外科に行っても改善されず……でも、原因はスマホ依存による『スマホネック』だったんです」

 そう語るのは、長年スマホネックによる首、腰痛に悩まされていたという男性。現代人にとって、生活に欠かせないスマートフォン。利用率の増加とともに、利用時間も増加傾向で、総務省が2014年4月に発表した調査では、全体の52.8%がスマートフォンを利用。休日では、全体の61.8%が約1時間も携帯に触っているという。

 画面を見るときは、どうしても画面を覗きこむため前かがみの体勢になりがちだが、1時間もこの体制でいれば、首や背骨が凝り固まることは明らかだ。その証拠に、近年、これが原因で「スマホネック」と呼ばれる疾患が若者を中心に急増している。

 このスマホネック、どれほどの悪影響を与えるのだろうか? ビューティーヨガニストの森和世さんに、スマホネックが与える影響とその改善法を聞いた。

時代がもたらした新疾患!「子どもをぶらさげているのと同じ」

「スマホを覗きこむ体勢が続くと、猫背になりがちになるのはもちろん、頭痛や不眠、集中力低下を招き、さらには自律神経にも影響を与えることがあります。それもそのはず、頭の重さは大人の平均で4.5キロあると言われており、ボーリング玉と同等。このボールを細い首で支えている状態ですから、前かがみの体勢が続けばそれだけ負担が大きいのです。

 具体的に数値で見ると、頭を15度傾けると12キロ、30度で18キロ、なんと、60度傾いた場合には27キロもの重さが首にかかっています。小さい子供を首からぶらさげているのと同じです」

 スマホを操作する際、軽くうつむいただけで15度はある。これだけでも首を痛める可能性があるというが、常に首を重心の中心に置くのはかなり難しい。こうした体勢が続くと、首を左右に曲げ、ポキポキと鳴らしたくなるが、森さんによれば、これは危険な行為だという。

「首をポキポキ鳴らしたく気持ちはわかりますが、ポキっと鳴った瞬間、関節の間の空気が弾け、骨に1トンの圧がかかっているんです。とても危険ですから、やらないほうがいいでしょうね。首の倦怠感をなくすためにも正しい姿勢を意識することはもちろんですが、ポキポキと鳴らす代わりに、硬くなった筋肉をほぐすストレッチを習慣にしましょう」

 なんと、首をポキっと鳴らしただけで骨に1トンの空気圧がかかるという衝撃の事実! 今後は控えたいところだが、では、今後はこのダルさをどう解消したらよいのだろうか。

 そこで、凝り固まりダルくなった首の筋肉を伸ばし、スッキリさせる簡単なストレッチを森さんに教えてもらった。

1. 楽な姿勢で座り、右腰あたりで両手をつなぎ、胸を張る。

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2. ゆっくり息を吐きながら頭を下げ、首の後ろ側を伸ばす。

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3. 同じくゆっくりと息を吸いながら、天に向かって顎を突き出すように上げ、首の前面を伸ばす。

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4. 息を吐きながら、頭を右側に倒す。息を吸いながら正面に戻り、また息を吐きながら頭を左側に倒す。両手を繋ぐ位置を左側に置きかえ、同じ動作を繰り返す。

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 これで、凝り固まった首元がスッキリ! 荒く首を左右にポキポキ鳴らすよりも、爽快感があるはず。

 スマホだけでなく、タブレットやPCなどでもうつむきがちな姿勢が長時間続いたときは、このストレッチを試してみてはいかがだろうか。

森 和世
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ダイエット=減量という引き算の考え方ではなく、理想のボディをデザインできる「エクササイズ」という足し算の考え方に基づき、日常生活の中で出来る美しく痩せるエクササイズなどを多数考案。 現在、ヨガインストラクター・エクササイズディレクターとして活躍。
公式ブログ/森和世オフィシャルブログ

(取材・文/DMMニュース編集部 写真/古天熱)

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