2014年のライブシーンを盛り上げた〝BUZZ THE BEARS〟とは!?

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大いに盛り上がったBUZZ THE BEARSのツアー
大いに盛り上がったBUZZ THE BEARSのツアー

 2014年も残すところ、あとわずか。今年も音楽業界にはさまざまな動きがあった。KANA-BOONの大飛躍と共に、ゲスの極み乙女、キュウソネコカミ、KEYTALKなど、4つ打ちのロック・バンドが隆盛を極め、フェスでも観客に熱烈的に受け入れられた。その一方で、SLIPKNOTの新作がオリコン・ウィークリーで初登場1位を奪取するなど、ラウド・ロックの支持層の高さを物語るエピソードだった。今年も多くのライヴに足を運んだが、その中で印象に残ったのが大阪発の3ピース・BUZZ THE BEARSだ。

「『L』ツアー2014、東京ファイナル、BUZZ THE BEARS! 行こかー!」と越智健太(Vo/G)が絶叫調で観客に呼びかけ、冒頭曲「タイムマシーン」で勢いよくスタート。続く「クライマー」、「まわり道」に差し掛かった頃には最高潮に達する盛り上がり。英語詞を用いたHi-STANDARDを中心としたメロディック勢から、平易な日本語で多くの人心を掌握したMONGOL800まで栄養源にした彼らのサウンドは、作品を出す度に洗練され、現場感をダイレクトに注入した生命力を帯びた曲調へどんどん変質していった。

 最新6thミニ・アルバム『L』というシンプルな表題には"LIFE"、"LIVE"という意が込められ、聴き手の「生活」に密着しながら、「ライヴ感」のある音色を念頭に置いて制作。ライヴ中盤、越智はこんなエピソードを漏らす。「おかんからメールが来て、一万円入れたから美味しいもの食べてと言われた。でも生活費に使った……。出来の悪い息子から親孝行の歌」と言い、「バラード」をここで披露。飾らない歌詞とまっすぐな歌心が胸に突き刺さった。最初から最後まで血の通った楽曲が観客の大合唱を巻き起こし、これ以上なく熱い空間を作り上げた。

「新しい出会いが多かったツアーでした。初めて行ったライヴハウスもあったし、僕らのツアーに初めて出てくれたバンドもいた。そんな中で、ちょっと(BUZZ THE BEARSのことを)観てみようかなという人も多くて。東京ファイナルはそうやって出会った人たちと一緒に曲を鳴らせたような、そんな一日でした。イントロが始まって上がった歓声を聴いた時、いい曲に、いいアルバム(『L』)になったなと感じました」(越智)

 そんな人間臭いライヴを繰り広げるBUZZ THE BEARSが観られる今年最後のチャンスが「COUNTDOWN JAPAN 14/15」だ。ロッキング・オン・ジャパン主催により、毎年数万人の観客を集客する人気フェスで、彼らは12月28日に出演する。幕張メッセで4日間開催されるが、彼らの闘志剥き出しの演奏力と人間味溢れるメロディは多くの人に心を揺さぶることだろう。2015年、彼らがメロディック・パンクを牽引する存在になることは願って止まない。是非チェックしてほしい!

(取材・文/荒金良介)

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