小泉超えを狙う第3次安倍内閣に立ちふさがる壁

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死角は身内にあり!?(photo by Dick Thomas Johnson)
死角は身内にあり!?(photo by Dick Thomas Johnson)

 衆院選に勝利し、第3次内閣を発足させた安倍晋三首相。

 自民、公明の連立与党が定数(475議席)の3分の2超となる326議席を確保したことで、悲願とする憲法改正に向けて突き進んでいくとみられる。

 圧倒的な数の力によって、在位年数5年5ヶ月で戦後3番目に長かった「政治の師」、小泉純一郎元首相をも超える長期政権を目指す構えだ。

所有不動産は10件以上、ゴルフ会員権も複数保有

 絶頂期を迎えつつある安倍首相だが、そんな首相の懐事情や生育歴、普段の暮らしぶりをフライデー1月9・16日号(講談社)が大解剖している。

 祖父に岸信介元首相、父に安倍晋太郎元外相を持つ政界きってのサラブレット。その資産家ぶりも抜きんでている。

 所有不動産は地元・山口県の私邸や富士山麓の別荘など「10件以上」。

 約2500万円の定期預金に株式や10カ所のゴルフ場会員権も保有しているという。

 これらの財産は「ゆうに1億円を超える」といい、自宅は、代々木公園にほど近い富ヶ谷の一角にたたずむ億ションというからスゴい。

 フライデーは、さらに美食家としての顔も持つ安倍首相のいきつけの店を、「アベメシ」として一覧にして紹介。特に目立つのは「肉と中華」で、自宅から近い渋谷の「可禮亜(カレア)」なる焼き肉店だ。

「お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志や女優の宮沢りえも通う知る人ぞ知る名店。店内には安倍首相のサインも飾られている」(マスコミ関係者)

「維新の健闘は公明党の選挙協力があった」

 毛並みやカネ、政治的手腕も兼ね備え、「向かうところ敵なし」といった様子の安倍首相だが、不安要素がないわけではない。身内が思わぬ障壁となって立ちはだかりそうだ。

「ひとつは連立を組む公明党です。彼らが憲法改正に向けての抵抗勢力になりそうなのです。すでに今回の衆院選で、政権への牽制ともいえそうな不穏な動きもみせていました」(大手紙政治部記者)

 当初目標の100議席にも届かなかった民主党はじめ、惨敗を喫した野党だが、特に明暗が分かれたのが「第三極」の維新の党と次世代の党だ。維新が1議席減の41議席を維持したのに対し、次世代は議席を19から2に激減させた。

 この構図を作り上げた背景に、公明党の影が見え隠れしている。

「今回の衆院選で維新が踏みとどまったのは、公明党の選挙協力があったからと言われているのです。党内で、『安倍に勝たせすぎるのはマズイ』との意見が出て、抵抗勢力の芽を残すため、党の選対が秘密裏に動いたという話です」

 その影響はどうかは不明だが、「公明潰し」を公言していた橋下徹・大阪市長が本番直前に出馬を取りやめている。

 一方、維新の党とは逆に党の存続さえ危ぶまれる状況に追い込まれた次世代の党の選挙結果にも、公明党が関わっていたというのだが……。

「元航空幕僚長の田母神俊雄氏が公明党への対決姿勢を鮮明にしたでしょう。太田昭宏・元代表の地元、東京12区から出馬したのが、公明党幹部の怒りを買った。このしこりが尾を引いて、次世代の党の惨敗につながったと言ってもいい。このように安倍自民がいくら強いといっても、強固な組織力を持つ公明党の協力なくして選挙には勝てない。公明党内に『安倍降ろし』の機運が盛り上がるようなことがあれば、政権の基盤が大きく揺らぐことになる」(前出の記者)

 再び波乱は起きるか。

(取材・文/浅間三蔵)

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