大腸菌を擬人化! 外科医によるゲーム「うんコレ」開発の理由とは

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大腸菌を擬人化! 外科医によるゲーム「うんコレ」開発の理由とは

いよいよ幕開けとなった、ゲーム大会とゲーム実況の祭典「闘会議2015」。本イベントは、今年はじめての開催で、1月31日(土)と2月1日(日)の2日間にわたって、幕張メッセで開催されている。

任天堂が特別協賛となり、スクウェア・エニックス、セガ、ソニー・コンピュータエンタテインメントなど、誰もが知っている大手ゲームメーカーも参加。それぞれが独自のブースを展開している。

その一方で、すべてをniconicoの一般ユーザーに委ねたエリア「まるなげひろば」では、大腸菌を美少女に擬人化したカードゲームアプリ「うんコレ」が、一際異彩を放っていた。ここでは、以前から話題を呼んでいた「うんコレ」のデモ版やパンフレット、さらにはうんこつかみゲームを展示。

編集部では、週7日勤務で働いている現役消化器外科医の石井先生がつくりはじめたという「うんコレ」の開発秘話を聞いてきた。

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手術をしても大腸ガンは治せない
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──なんで「うんコレ」をつくったんですか?

石井 私自身が15歳の頃に人工肛門になったこともあって、昔から大腸の病気に興味があったんです。それで医者になったんですけど、実際に医者になって外科医をやってると、ガンが進行した状態で来られる患者さんが多くて、ぼくがいくら手術しても手遅れ、無力ということを実感しました。

大腸ガンはほとんど症状が表れないので、検診を受けないと気づかないんですね。だけど、日本では検診率がすごく低いんです。厚生労働省がお金をかけて検診率を上げようとしても、全然上がらないんです。

それで「なんとかできないかな」と思って、自分なりに調べたんですね。それはきっと、みなさんの心に響くモノがないので、上がらないんだと思って。

だったら、何かおもしろいことをして拡散できないかなと思って、色々考えた末に、まずは「うんこ」というワードで拡散しよう! と考えたのがきっかけです。

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ゲームをやりたい気持ちが排便記録を残すことに
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──「うんコレ」はどんなゲームなんですか?

石井 でも、ただ「うんコレ」というゲームで「ガンで死んじゃう、だから早く検診受けてよ」と発信しても、おもしろくないし、行動してくれない。だから「うんコレ」では、毎日自分の排便状況を報告することで、どんどん有利になっていく、ゲームが+に動いていくように設計しています。

そうなると、ゲームをやりたいというモチベーションが、いつのまにか自分の排便記録を残すということにすり替わってきて、そうこうしているうちに、どんどん排便記録が残っていく。

もし、便に血が出たりとか、大腸ガンにつながるような症状が記録されると、カンベンヌ様というキャラクターが、神のお告げとして「これ、おかしいですよ!」「検診に行った方がいいですよ」という言ってくれて、アラートが出る仕様になっています。

市によって40歳以上は検診が無料の場合が多いので、40歳未満かどうかによってアラートの仕様は異なります。

ゲームを楽しんでいるうちに、自分の健康管理する。「うんコレ」だけじゃなくて、リアルなイベントも予定していて、よかったら足を運んで下さい。

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ちなみに「うんコレ」は、今年夏にiOS・Android向けアプリとしてリリースすることを目標にしているとのことだ。

おまけ:うんこつかみゲーム



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こちらは同じブースに展示されていた「うんこつかみゲーム」。ゲーム開発ツール・Unityと手の動きによってゲームを操作するデバイス・Leap Motionを使って開発された。編集部もプレイしてみたが、意外とうんこをつかむのは難しい。

このゲームは、うんこをつかむ→衛生上、よくない→アルコールで消毒→インフルエンザの予防になるという趣旨で展示されていた。

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