「社員が健康になれば業績が伸びる」新ダイエットアプリを仕掛けるベンチャー企業のビジネス戦略 (1/2ページ)
派手な広告展開が目を引くライザップを皮切りに、今やどこのスポーツジムもマンツーマン指導が花盛りだ。実際にやせるのであれば、数十万円を支払っても惜しくないという中高年が多いということだろう。
そうした中で、独自の健康管理ノウハウで注目されている企業がある。FiNCは2012年設立のまだ若い会社だ。扱う商材は健康。スマートフォンを使って、健康管理を行うサービスを展開、急速に業績を向上させている。
管理栄養士や専門家が1対1でサポート
代表取締役副社長CFO・乗松文夫氏によると、同社の事業は元々は糖尿病の予防プログラムからスタートしたのだという。
「バランスのとれた食事をすることで、体が健康になり、体重も減る。当初は遺伝子解析や血液検査、生活習慣のアンケートでお客様の健康状態を解析し、それに応じた食事のメニューを考えるということをやっておりました」
そこからスマートフォンを使ったダイエット管理サービス『FiNCダイエット家庭教師』を開始する。
「60日間、パーソライズされたサポートを受けることができます。私たちのサービスの特徴は、1対1で、その人に合わせた指導を行っています。血液検査や遺伝子検査、生活習慣の徹底的なアンケートに基づいて行うので、効果的です。当然、指導員も大量に必要となるため、クラウドソーシングで栄養士やトレーナーなどの専門家を集めています。ヘルスケア関連業務を受発注するプラットフォーム『FiNCオンラインワークス』を通じて、指導者として活躍してもらっています」
ダイエットの基本は食事の管理だ。通常、スマートフォンのダイエットアプリは食事の内容を選択項目から選び、カロリーの自動計算をして目標値からオーバーしていないかどうかをチェックする。ただこのやり方では、入力が面倒な割にカロリー量は大雑把にしかわからず、食事内容のアドバイスもない。
「スマホで食事の写真をパチッと撮って送れば、それを専門家が見て判断してアドバイスをします。手間暇がかからない」