女の自虐が耐えられない……これは男からの相談ではありません。同じ人種、年頃独身女性からの相談です。女同士のコミュニケーションにおいて、「自虐」は話のテンポをよくする潤滑油です。

　でも使い方を間違えると、周りをリアクションに困らせる諸刃の剣。今日はそんな同性からも痛々しく見える独女の自虐についてご紹介します。

もはや無言で微笑むしかない「子供だけ欲しい自虐」

　最近「とにかく子供が欲しい病」が流行っています。これは言葉の通り「もう結婚はいいから、とにかく子供が欲しい～！」と自分の老いゆく不安は、子供が生まれればすべて解決するような自虐。

　じゃあ精子バンクからもらってくりゃいいのに……と思いつつもそこまで当たり前だができない、ただの自虐ギャグ。あなたも心当たりありませんか？

もっと上がいたら場が凍る「年齢自虐」

　そして「年齢自虐」もよく見かけますよね。「私ももうオバさんだから……」と自分を年寄り扱いしてその場の戦線離脱を計る年齢自虐。ちなみに筆者はこの年齢自虐の誤爆に先日遭遇しました。

「私もう年だからさぁ……」と自虐発言した女性の話を聞いてた一人が、実は発言者よりも2歳年上。「私あんたよりも年上だから……」と冷静に突っ込んだ顔は笑っていましたが、目はマジでした。怖いっ！

フォローすべきか迷う「あきらめ自虐」

　みなさん互助会ってご存知ですか？　冠婚葬祭の保険のような積み立てシステムのことなのですが、最近女子会がこの互助会化している姿を目にします。

「私たちさ、このまま結婚できなかったらマンション買ってシェアハウスで住もうよ！」

　これがまさに互助会化！　シェアハウスがあれば体調不良も支えながら、最後も看取り合い慰め合い……ってそんな上手くいくわけない！　アナタが老いたら相手も老いているのです。そんな年のとったこだわり強めな独女達が、シェアハウスで悠々と暮らせるわけがありあません。一緒に暮らそうなんてあきらめ自虐は、本当に弱ったときしか言ってはいけないのです。

実際の自虐女子会は恐ろしくて後味が悪い！

　ここで私の友人の女子会をご紹介します。各々はフリーランスやタワーマンション所有のやり手社員、社長令嬢とみなさん基本所得は高めな独女です。そんな女子会で先ほどご紹介した年齢自虐が炸裂したのです。

「私もう年だからさあ～」
「わかる最近肌の調子がさ～」
「私なんて腰がね……」

　と自虐に自虐をかぶせる自虐大戦争！　ラストはもちろん「私たち、このまま一人だったら一緒に住もう！」「私マンション持ってるー！」なんて感じのシェアハウス計画を語りながら解散となりました。ちなみにこの4名の女子会で彼氏がいるのは相談者のみということで、なんともモヤモヤした気持ちになったそうです。

　自虐は小さい失敗くらいが可愛いものだと思っていましたが、彼氏というのは女の心をここまで変えるのか……と思わぬ発見をかみしめながら、筆者も自虐の取り扱いには重々気をつけようと思ったのでした。

（文／おおしまりえ）