「母乳が出ないのは母性がないから」先輩ママの“SNS過干渉”に悩む妊婦たち

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先輩ママの干渉でマタニティブルーに
先輩ママの干渉でマタニティブルーに

 それまで普通の友人関係だった相手と、妊娠・出産を機に疎遠になるというのは、女社会ではよくある出来事。表ざたになりにくいが、先に出産を経験している先輩ママの干渉が、妊娠中にストレスとなる例が頻発している。SNSが発達した最近では、安定期を過ぎても妊娠報告をせずに、出産するまで控える妊婦も増えてきた。

妊娠を知って書き込みが頻繁に…

 実際に先輩ママの干渉で、マタニティブルーになったという由香さん(仮名・32歳)に話を聞いた。

「元々世話好きだった友人が、私が妊娠したと知ってからSNSでの書き込みがしつこくて。先に出産しているのもあって、アップしている料理を見て『身体によくない』と書き込んできたり、『葉酸サプリ飲みなよ』としつこく言ってきたり。その友人が二人目を妊娠した時に、アルコールを飲んでいて、なんて自分勝手な人なんだろうって思いました」

 妊娠期や産後の呟きなどを見ていて、わざと傷つくような事を言ってくる先輩ママもいるとか。

「私は帝王切開での出産になったのですが、わざわざ帝王切開をした人のブログのリンクを送ってきて、『呟き見ててずっと逆子だったから帝王切開になると思ったんだ。私は普通分娩だったからわからないけれど、帝王って大変だったんでしょ』と言われた時は、怒りを通り越して悲しくなりました。もう第二子を妊娠した時には、出産するまで黙っておこうと決めました」

 先に出産したママ友が、良かれと思い子供がいる人向けのサービスを、やたらと勧めてくるのがストレスになる場合も多い。0歳児の育児中の貴子さん(仮名・34歳)はこう語る。

「子供が二人いる友人がたくましいと言うか。私が出産したと知ると『仲間だね』と、それまで疎遠だったのに急にLINEで連絡が来るようになって。やたらとネット宅配や、保険の勧誘をしてくるので困っていたら、お薦めの保険についてSNS上で『紹介しても私には500円の商品券しか貰えません(笑)』と書いていて、500円のためにこんなにしつこいと知って唖然としました。こちらのライフスタイルにまでケチをつけ始めて『ネット宅配の良さ、旦那さんにも説明してあげる』と連絡が来たので、距離を置こうと決めました」

 それまでは普通の友人関係だったのに、先に産んだだけで、育児に関しても先輩面されるのがストレスに感じるケースも。由香さんの場合はこうだ。

「私は完ミ(ミルク育児)だったのですが、母乳信仰の強いママ友が、『母乳が出ないなんて母性がないんじゃない? 桶谷式に行けば出るようになるよ』と。悪意がない分、こちらが嫌がっているのがわかってもらえず辛かったです。抱っこ紐も、SNSにアップされた画像を見て『○○のは使いにくくない?』と言ってきたり。出産が先だっただけで、なんでも自分の方が正しいみたいな態度のママ友も結構います」

 出産経験者以外にはわかりづらい、先輩ママの干渉ストレス。貴子さんはこう続けた。

「授乳用ではない服を着ていたら、卒乳したの? と聞かれたり。自分の子供は何か月でハイハイしだしたのに、あなたの子は遅いわねと比べられたり」

 先輩面したがるママに共通するのは“悪意はなく、自分の経験や育児法を良いと思って押し付けてるところ。パートナーである夫に、先輩ママについて相談しても、『世話好きでいい人じゃない』と、この理不尽を理解されづらいため、さらなるストレスを生んでいる。

 妊娠中や産後も、SNSにアップする情報は慎重にした方がよい時代かもしれない。

(取材・文/如月小百合)

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