東條英機のひ孫がユダヤ人から涙ながらに握手されたワケ (1/2ページ)

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シドニーで行われた「戦争の遺産」をテーマにした番組に出演
シドニーで行われた「戦争の遺産」をテーマにした番組に出演

 先日、とある番組収録のため、オーストラリアのシドニーへと向かうことになった。その番組とは、地元公共放送局SBSの「Insight(真相を見抜く力)」というトーク番組。今回、戦後70年ということもあり、同番組では「戦争の遺産」というテーマで、当時の各国首脳や関係者の末裔、並びに当時の歴史に関わる多くの方たちで、「先の大戦を改めて振り返りたい」ということで、東條英機の曾孫にあたる私にもそのお声がかかることになった。

 実際には、その中で自分がどこまで有効な発言が出来たのかは分からないが、少なくとも、今回の企画はそれなりに意味のあるメンバーで臨んでいるだけに、相応の成果もあったのではないかと感じている。例えば、その主要パネラーには、私のほか、米国トルーマン大統領のお孫さん、旧ソ連スタリーンのひ孫さんといった、当時の首脳の末裔たちがその名を連ねている。実際には、各々の都合の関係で衛星を通じての対面となってしまったが、それでも当時のあらゆる利害を、世代を越えて共感し合うというのは、充分、インパクトのある出来事たった。

 もちろん、それ以外のパネラーや参加者も実にさまざまで、ヒットラーの弁護人を父に持つドイツ人や日本軍捕虜収容所に収監されていた方を父に持つオーストラリア人、さらには、アウシュヴィッツ収容所から生還された方たちなども参加されている。

 詳しい内容についてはまだ放送日前のことなので差し控えておきたいが、こうしたメンバーで臨んでいるだけあって、時には生々しい発言も多く、非常に臨場感のある収録となった。ただ、何より個人的に有り難かったのは、意外にも東條英機を強く非難する声は少なく、中には東條英機に対する深い理解を示してくれた方もいた。

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