なぜ消せるボールペンは「普通のより10倍早く書けなくなる」?
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雑学
数年前から大人気の消せるボールペンは、妙に早くインクがなくなり、すぐに書けなくなると思いませんか?
それもそのはず。実をいうと消せるボールペンは、普通のボールペンの10倍の量のインクを使うのです。だから、10倍早く書けなくなるというわけ。
ということで今回は、筆記具で書ける量を距離に置き換えてみたいと思います。
■鉛筆は大体50キロメートルも書ける!
最初に登場するのは、筆記界の帝王というべき鉛筆です。鉛筆の筆記距離は、なんと50キロメートル。東京駅から高尾山まで、もしくは山手線1周半に相当する距離です。
だから大事に、長く使い続けることが可能。ある意味、鉛筆を使うのは究極のエコかもしれません。
ところで蛇足ですが、鉛筆が6角形なのに対し、色鉛筆が丸型であることには、きちんとした理由があります。
鉛筆は親指、人差し指、中指の3つの指で挟んで使うことが多い筆記具。そのため、持ちやすいように3の倍数の形にしてあるのです。
一方の色鉛筆は、文字を書くというよりも、色を塗るためにいろいろな持ち方をしますよね。そこで、指当たりがいいように丸にしてあるということ。
■消せるボールペンは100メートル以下
さて、話を筆記具の距離に戻しましょう。次はいよいよボールペンについてです。
製品によりますが、一般的なボールペンの筆記距離は、だいたい500~1,000メートル前後です。
そして消せるボールペンは、先に触れたとおり特殊なインクを使っていることもあり、通常のボールペンの約10倍のインクを消費します。
そのため、1本で書ける距離は約100~200メートルです(もちろん、こちらも製品によります)。特に軸が細いタイプは、インクの容量も小さいので90メートル前後にまで落ちます。
つまり普通のボールペンの1/5~1/10程度。鉛筆とくらべたら1/500。
使い方が悪いわけでも、不良品に当たったわけでもなく、「消せるボールペンはすぐにインクがなくなる」と感じるのは当たり前のこと。もともとそういう製品だからなのです。
短い人生だけど、とても便利なもの。それが消せるボールペンなのかもしれません。
(文/シール坊)