【又吉受賞】次の芥川賞は「ジャニーズ」のあの人気メンバーで決まり!?

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次の芥川はあのジャニーズメンバーに!?
次の芥川はあのジャニーズメンバーに!?

 受賞直後に部数は104万部に──。

 人気お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(注1)が、純文学の登竜門<芥川賞>を受賞した波紋が、どんどん広がっている。

 かねてから読書家として知られ、書評なども手掛けていた又吉が満を持して『火花』を発表。とんとん拍子に栄冠を獲得してから、文芸関連ニュースとは思えない盛り上がりなのだ。「ピース」の相方である綾部佑二の焦りを笑ったり、作中の先輩芸人のモデルが名乗り出たり。むろん批判的な意見もある。

「私は読書家の方だけど、何も感じなかった」(和田アキ子)
「芥川賞も、本屋大賞(注2)と変わりなくなってきましたね」(古舘伊知郎)

 とイヤミをかまして、炎上を招いた向きも。

 それもこれも、「お笑い芸人が純文学の芥川賞を受賞した」というギャップが面白がられているから。受賞後の舞台で綾部が「『火花』を読んだひと〜?」と尋ねると、挙手がほとんど無かったというニュースもあった。良し悪しはともかく、社会現象になっている証左だろう。

次はジャニーズから受賞者が出る?

 こうなると、次の受賞者も<話題沸騰>を欲してしまうのがメディアやマスコミの性。囁かれている名前の中には、意外な出自を持つ作家も…。ジャニーズ事務所の人気グループ「NEWS」の加藤シゲアキが、その人だ。

 かつて山Pこと山下智久が所属していたNEWSだが、最近でもメンバー手越祐也のプレイボーイぶり(注3)が取沙汰されるなど、話題豊富な人気グループ。加藤はアイドル活動をしながら、次々と小説を発表してきた異色メンバーだ。これまでの小説『ピンクとグレー』『閃光スクランブル』『Burn.—バーン—』(すべて角川書店)は、好調な売れ行きを示している。

 それは作家の力量じゃなく、アイドル人気だ! という批判もあるだろうが、最新作『傘を持たない蟻たちは』(KADOKAWA)に対しては、

「デビュー(略)三部作でその筆力と才能を充分に証明した加藤シゲアキ。もしもいまだに『アイドルが書いた小説』と斜めに見ている人がいるなら、ぜひ本書を読んでほしい。その安易な先入観は砕け散るはずだ」(書評家・大矢博子)

 と玄人筋からも評価が高い。しかも、この書評が掲載されたのは実質的な芥川賞主催者である文藝春秋社の「週刊文春」(7/9号)だった…。

 当然、障壁もあるだろう。まず加藤が所属するジャニーズ事務所と文藝春秋社の険悪な関係(注4)。 さらに作品が優れていたとしても、「アイドルの文芸利用」「芥川賞の堕落」と揶揄される世間からの偏見。しかし、どんな世界でもスターは必要だ。出版界全体のためにも、いい作品を書いて加藤には狙ってもらいたい。

 芥川賞の生みの親、菊池寛(注5)も明言している。

「芥川賞・直木賞などは、半分は雑誌の宣伝(のため)にやっているのだ」

(注1) 又吉直樹…シュール系のネタが多い。サッカーもかなり上手い。
(注2) 本屋大賞…書店員が選ぶ本の賞。最近は芥川・直木賞より、こちらに選ばれた方が売れたりする。
(注3) 手越祐也…モテっぷりも凄いが、その恋愛に対するドライな感覚がもはや賞賛すらされている。
(注4) 険悪な関係…「週刊文春」のジャニー喜多川氏に関する報道による。しかし最近は雪解けの兆候も。
(注5) 菊池寛…文藝春秋社の創設者にして天才的アイデアマン。この発言は「文藝春秋」1935年10月号に載った。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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