死刑に処された野口男三郎が遺した、一世を風靡する程に大ヒットしたある歌
大正時代から現在まで、サーカス、チンドン屋がアコーディオンで奏でる「あの」、懐かしくもどこか物哀しいメロディーをご存知だろうか。もともとは『美はしき(うるわしき)天然』または『天然の美』というタイトルで、小・中学校で盛んに歌われていた唱歌である。1902(明治35)年につくられたこの歌を作詞したのは国文学者で詩人の武島羽衣(1872〜1967)。作曲は佐世保海兵団学長を務めた田中穂積(1855〜1905)である。 ■...