平和馴れし鎧も着れなくなった武士の為に書かれた「はじめての甲冑」的な江戸時代の指南書がオモシロ!
約260年続いた江戸時代。安定した統治がおこなわれ、大きな戦争もなく平和な世であったと言えます。泰平の世が続いていた江戸時代後期になると、武士のなかには甲冑の着方もわからない者が少なくなかったそうです。 そんな武士たちの状況を憂いて書かれたのが、今回紹介する「擐甲図歌(かんこうずか)」です。 クリックで拡大 擐甲図歌は、美作国津山藩の兵学指南役の正木兵馬が著した兵学書で、享和2年(1802)に成立したも...