裕福な家庭に生まれた子どもは、自身も裕福になる傾向にあるといわれます。
それが遺伝によるものか、環境的な要因によるものなのかについては長い間議論されてきましたが、最近の研究で、「裕福さに遺伝は関係ない」ということが証明されました。
■「お金持ちになる遺伝子」なんて存在しない!
スウェーデンの大学で経済学を研究するケイヴェ・マイェシ氏は「裕福さには生まれ持った要素は関係ない」といいます。生まれながらにお金持ちになる素質を持っている人はいないというのです。
これまで研究者の間では、「裕福になりやすい遺伝子」が注目されてきました。
「裕福さ」に関係する遺伝子があり、それは遺伝すると考えられてきたのです。その遺伝子のために、裕福な家庭の子どもは裕福になるのだと考えられていたわけです。
■養子は産みの親より育ての親に影響を受ける
しかし新しい研究で、養子は産みの親よりも育ての親の経済状況に近くなることがわかり、この考えは覆されました。
研究は1950年から1970年に養子になった2,519人のスウェーデン人を対象に実施。そしてその結果を1999年から2007年の、スウェーデン人全体のデータと比較したのです。
養子の産みの親は、育ての親よりも若く、学歴も比較的低く、あまり裕福でない傾向にあります。
そして養子になった子が大人になったときの裕福さに与える影響は、産みの親よりも育ての親のほうが1.7~2.4倍大きいという結果になりました。この傾向は、アメリカのような経済格差の大きい国ではもっと顕著になるだろうと考えられています。
マイェシ氏は「スウェーデンのような平等主義の強い国でも、裕福な家庭は裕福な家庭を産むのです」といいます。
「裕福さ」は遺伝こそしないものの、生まれた環境が大きく関わるということがわかりました。つまり後天的なものだということ。
ならば、自力でもがんばり次第でお金持ちになれるはず。