嵐の宮城コンサートで懸念…ファンを狙う「第二のパーナさん事件」

写真はコンサート会場

 嵐が9月19~23日に“復興支援”コンサート『ARASHI BLAST in Miyagi』を、ひとめぼれスタジアム宮城で開催する。宮城県の村井嘉浩知事のオファーを受けて実現された企画で、およそ20万人を動員予定。開催が発表された5月の段階から現地の宿泊施設が軒並み満室になり、何かと注目を集めているコンサートだ。

現地ではコンサートに合わせて臨時列車を運行するなど、各地から押し寄せる嵐ファンを受け入れる体制を整えている。が、事故やトラブルを心配する声も絶えない。

「なんか、復興支援と言うより邪魔している感じ」

 ある学会は大会を延期したり、9月20日に宮城県で予定されていたヨットレース「タモリカップ東北大会」が中止するなど、各方面に影響を与えている嵐の宮城公演。『週刊女性』(主婦と生活社)では19日・20日に多賀城市民会館で公演予定のミュージカル『テニスの王子様』の観劇チケットの売れ行きが悪いことや、周辺のホテルの空きがないために観劇を断念するファンも多いと指摘している。

 また9月17日付の山形新聞によれば、宮城県だけでなく山形県にも“嵐フィーバー”が広がっており、山形市や天童市のホテルや旅館にも予約が殺到しているようだ。宿泊施設の関係者からは「うれしい悲鳴」があがる一方、観光客やビジネス客から宿泊の問い合わせが来るものの、「残念だが、お断りしなくてはいけない状況」になっている。

 開催が近づくにつれ、連日のように嵐の宮城公演に関するニュースが報じられると、ネット上では異論反論が噴出。

「なんか、復興支援と言うより邪魔している感じ」
「本当に復興支援になると思っているのかな?主催者も出演者もファンも、何か勘違いしてないか?」
「シルバーウィークみたいな観光のピーク時にやらないで閑散期にやればみんな喜ぶと思うんだけど…」

 と、嵐や運営サイドを批判する声が多い。もちろん、

「何でも嵐のせいみたいに書かれてるね」
「招致したのは宮城側なんだから」

 などと、嵐を擁護する声も少なくない。他のイベントが中止なったり、宿泊施設の混雑といったネガティブなニュースが多いため、嵐に対してマイナスイメージを持つ人や嵐が悪影響を及ぼしているといった風潮に異議を唱えるコメントも多い。

 そんな中で、いよいよ開催を迎える『ARASHI BLAST in Miyagi』。会場の最寄りであるJR東北線の利府駅などで、職員約70人が駅と会場までの案内誘導にかかることが決定した。スタジアムに向かう途中にある町役場はトイレや休憩所として開放するという。

 “おもてなし”体制はバッチリのようだが、ジャニーズに詳しいライターは過去のジャニーズコンサートでのトラブルを引き合いに、現地の混乱を懸念する。

「2013年の7月27日に明治神宮外苑にある秩父宮ラグビー場で行われたNEWSのコンサートが、激しい雨のために翌日に延期になる一件がありました。この時は、宿泊施設を予約していなかった地方組のファンが大パニックになり、Twitter上が『泊めてくれる方いませんか?』といったツイートが溢れる事態になったんです。さらには『今100人くらいの男が新宿でパーナさん襲うと予告しているようです』『ナンパ車が動き始めたそうです』といった真偽不明の怪しい情報が拡散され、大騒ぎに。パーナさんとは、NEWSのファンを指していう言葉で、この一件はジャニーズファンの間で『パーナさん事件』と呼ばれ、ウィキペディアが作られるほど伝説化しています。嵐の宮城公演も『これはもしやパーナさん事件再びか!?』『第二のパーナさん事件必至』と心配されています」

 今回の宮城公演も宿泊施設のパンク状態が続いているとはいえ、たしかに若い女の子が行く当てもなく夜中に街中をウロつくのは危険。無事に成功となるのだろうか? 事故や大きなトラブルが起きぬことを祈るばかりだ。

(取材・文/恩田サチコ)

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