浅田真央だけじゃない、「1年間の休養」からの“2戦目”が難しい理由

| アサジョ
浅田真央だけじゃない、「1年間の休養」からの“2戦目”が難しい理由

 先のフィギュアスケートGPシリーズ中国杯で完全復帰を果たした演技を披露した浅田真央。11月27日からのNHK杯でも直前練習での好調が伝えられ、浅田の滑りを見たいと求めるファンが固唾を飲んで見守り、放送された女子フリーの視聴率は堂々の23.5%を記録した。

 だが、トリプルアクセルの失敗に続きジャンプでミス。浅田の優勝を期待していたファンには残念な総合3位という結果に終わった。

「浅田選手がいまひとつだったことでがっかりしてしまった視聴者、ファンは多いかもしれません。浅田選手が1年間休んでいたということを忘れててはいけません」

 と語るスポーツ紙記者がこう続ける。

「同じように1年間の休養から復帰したカナダのパトリック・チャン選手もSPのみで中止となったフランス大会では5位。どちらも最初の大会では、いい成績を残しているのに、です。当初、一般の目は『どこまで戻っているか』というものですが、一度成功すると“昔の力が戻った”と思ってしまいがちです。そんな状況の2戦目に選手にかかるプレッシャーは並大抵のものではない。試合勘だけでなく、プレッシャーをはね返す感覚もまだ完全には戻ってきていないのです」

 佐藤コーチはショート4位の後のインタビューで、「真央だって神様じゃない」「もうちょっと気持ちのうえで攻めていければいい」と語っている。浅田が思うような成績を残せなくても、名伯楽である佐藤コーチは冷静に見つめていたのだ。

 浅田は「(今回の演技は)残念な気持ちですが、これをバネにして自分のベストを尽くして頑張りたいです」とコメント。着実に感覚を取り戻して再び飛翔する姿を期待したい。

(芝公子)

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