日本では、非正規労働者の割合は4割になる。多くが、家庭とのバランスで自ら望んで非正規をやっているケースだが、一部は正社員になりたくても仕事がないため非正規に甘んじている人も多い。非正規労働者は有期雇用がほとんどのため、数年で仕事を変える必要がある。年齢が高くなるにつれてだんだん新しい仕事を得るのは難しくなる。
スペインでは非正規労働者であるテンポラリー・ジョブの割合が高く、1/3ほどが非正規労働者だ。だが賃金そのものが正規と変わらない給料なので、日本のように正規と非正規の間で同じ仕事をしているのに賃金に格差があったりはしない。
たとえば、ヨーロッパは夏場の休暇が長いが、夏場にたくさん休むので、その前に解雇して失業保険で暮らしてもらい、その後、また夏休み期間の後雇うといったズルをする会社も少なくない。スペインは臨時雇用・非正規の割合が高く、問題となっている。日本だけが非正規が多いわけではないようだ。
アメリカでは5%ほどで、多くが正社員だ。ドイツでも15%ほど。だがこれらの国も、同一労働同一賃金が行き渡っているため、同じ仕事をしているのなら雇用形態にかかわらず賃金は同一だ。その点が、日本は正社員と非正規の格差の根本的な原因と言えるだろう。
フランスでは1981年、ドイツでは1985年に、非正規の差別的取り扱いを禁じており、同一労働同一賃金の流れが盛んだ。またフランスでは、非正規専用の不安定手当があり、正社員よりも1割多く給料を受け取ることが可能だ。派遣労働者であっても作業に関連した手当を受け取ることができ、有給休暇を取得できなかった場合には補償を受けることも可能となっている。全体的に非正規問題に関してヨーロッパは日本より進んでいるのが特徴だ。