イギリスでは、増え続ける移民により自国民の就労の機会が妨げられたり、不法就労などの犯罪の温床になっていたりが長年の課題になってきた。キャメロン政権は2010年の1期選挙で移民の増加数を10万人未満に減らす公約を掲げていたが、実際の統計では逆に29万8,000人と過去最多となってしまった。公約違反だと激しく批判され、より具体的な移民対策を行うことを公約に掲げている。
イギリスでは、以下のような法案が準備されている。各銀行にすべての不法滞在者の銀行口座をチェックすることを命じる。国外退去を待つ外国人犯罪者に発信機をつけ、衛星で居場所を追跡できるようにする。外国人労働者のビザが切れれば、内務省からただちに雇用主に通達が行くシステムを作り、不法滞在者を雇用し続ける言い訳を与えないようにする。就労仲介業者がイギリス内で募集するのではなく、海外でのみ募集することを禁じる。新たな政府機関を設立し、狭小な住宅を供給する代わりに賃金を減らすといった搾取に対処する。
イギリスを不法滞在者たちにとって魅力的でない場所にするために、これらの法案が準備されている。コントロールされていない移民は労働市場にダメージを与え、賃金を下げる結果を招く。これは合法的にイギリスに入って不法に滞在している人が多すぎるということ。そうした人たちを退去させる仕組みを作ることで、国内の不満を解消する狙いだ。イギリスには中国、アフリカ、東南アジアなどとともにギリシャや東欧などEUの枠内からも経済の低迷を受けて多くの移民が集まるため、キャメロン政権はこれらに対処するために様々な政策を掲げることとなった。