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【冴え女シリーズ(11)】[- マスターの不器用な優しさに -]
■作品概要
信じていた親友にずっと好きだった人を取られ、傷心中の蘭。もう恋なんてしないとやさぐれる彼女の心を癒してくれるのは、行きつけの喫茶店のツナサンドとマスターの優士の淹れてくれるコーヒーだった。毒のある優士の言葉に最初はむっとしていた蘭だったが、段々彼の優しさに気づきだして・・・?
●第10話(前半)「俺こそすまない」
優士「・・・やっと、ちゃんと泣けたな」
蘭 「ひっく、ごめんマスター取り乱して・・・」
優士「本庄君がお騒がせなのはいつもの事だろう?」
蘭 「そうだったね・・・」
優士「ほら、酷い顔をしているぞ。さっさと拭いたほうがいい」
蘭 「お化粧ぐちゃぐちゃだわきっと」
優士「大丈夫だ、さして最初とかわらない」
蘭 「それはそれで失礼よ」
優士「あの時・・・俺も君みたいに泣けていたら少しは違ったんだろうか」
蘭 「マスターはもう誰かと付き合わないの? 最後の恋からもう何年も経っているんでしょ?」
優士「今はなかなかそんな気も起きない。引き摺り続けているってわけでもないんだがな。誰かに話して聞かせるくらいには、気持ちも整理できているつもりではあるんだが」
蘭 「じゃあ、また素敵な人が現れたらもしかしたらって感じ?」
優士「現れてみないとわからないがな」
蘭 「マスターには今までたくさん話を聞いてもらったから、もし次マスターに好きな人が出来たら私応援する。
【冴え女シリーズ(11)】[マスターの不器用な優しさに]第10話(前半)「俺こそすまない」
2016.02.22 10:14
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