日本男子柔道界注目の若手選手の一人がベイカー茉秋(ましゅう)選手です。2015年は世界選手権で3位、そして暮れのグランドスラム・東京では見事に優勝し、リオオリンピックの代表最有力とされています。また、茉秋選手は東海大学に通う現役大学生でもあります。今回は、そんな茉秋選手に柔道を始めたきっかけや将来の展望を伺いました。
■礼節の大切さを柔道から学ぶ
――7歳から柔道を始めたそうですが、そのきっかけは何だったのでしょうか?
茉秋選手 単純に「講道館」が近かったというのがあり、またピアノの先生が紹介してくれたというのがそのきっかけです。
――もともと「柔道に興味があった」というわけではなかったのですか?
茉秋選手 そうですね、本当に近かったからというのが理由です。
――先ほどピアノとお聞きしましたが、幼少期は他にどんな習い事をされていましたか?
茉秋選手 ピアノに柔道、あと「東京スイミングセンター」で水泳も習っていましたし、他にサッカーもやっていました。
――その中から柔道を一生懸命やっていこうと考えられたのはなぜでしょうか。
茉秋選手 小学生時代もずっと柔道漬けの毎日だったんですが、本格的に柔道をやっていこうと思ったのは中学に入ってからですね。柔道部のある学校だったというのもあり、そこからのめり込んでいきました。
――柔道のどんなところに魅力を感じましたか?
茉秋選手 僕が柔道に対してすごいなと一番思ったのが、井上先生(現日本代表監督:井上康生さん)が2000年のシドニーオリンピックで優勝し、お母さんの遺影を掲げられていた姿を見たときです。その姿が本当に格好良く、自分もこんなすごい選手になりたい、また柔道ってすごいなと魅力を感じた瞬間でした。