テリー ひとみさんといえば、やっぱり寺山修司さんのことも聞いておきたいんですよ。そもそも寺山さんの舞台のオーディションを受けたのが、女優になるきっかけですよね。
高橋 高3の時にお友達に誘われて行ったら、受かってしまって。「天井桟敷」の俳優さんは、坊主だったり眉毛のない先輩たちがたくさんいたので、最初は「ちょっと間違ったところに来ちゃったかな」と思いましたね。びっくりしました。
テリー 僕なんか、とうとうお会いできなかったですけど、寺山さんってどんな人だったんですか。
高橋 もう、とにかく優しかったですね。大声を出したり、怒られたことは一度もなくて、すごくかわいがっていただいて。
テリー へぇ~。
高橋 家に来て、本棚を作ってくれたこともあるんですよ。女優になったらお部屋を見せなきゃいけない時もあるだろうからって、「読んでおく本」「演じたほうがいい本」「自分の本」という3種類の本棚を作ってくれて。
テリー すごく細やかな心配りだね。
高橋 出会ってから3年で亡くなってしまったんですけど、その間は両親より一緒にいる時間が長かったですね。
テリー 寺山さん、ひとみさんに気があったんじゃないの?
高橋 どうなんでしょうね。お父さんぐらいの年齢でしたから。でも、セーラー服は好きだったんだと思いますよ。当時、白いセーラー服で稽古場に通ってたんですが、衣替えの季節になっていち早く黒いセーラー服で行ったら、寺山さんに「ギリギリまで白いのを着て来なさい」って言われたのを覚えてます。
テリー ハハハ。でも、クリエイターってそういう奇妙なこだわりを持ってるものだから。