楽しいコンパでも気苦労が絶えないのが「幹事」。ガンバって準備したのに「イマイチだったよね」なんて話を聞くと意気消沈……。なんとか盛り上げたいものですが、思うようにいかないのが世の常です。
盛り上がりに欠けた飲み会を「楽しかった! 」に変える方法はないのでしょうか? 人間の記憶は印象の「頂点」と「終わり方」で左右されるため、お開きの直前が肝心。「ピーク・エンド」を利用して最後に盛り上げれば、タイクツで帰ろうと思っていたひとも「楽しかった! 」記憶が強く残るので、ことわざ通り「終わり良ければ」が大事なのです。
■終わり良ければ「印象」も良し
サークルやクラスコンパなど、4月は飲み会が多いのがお約束。新入生なら出席するだけでOKですが、主催者側は準備がタイヘン、幹事を引き受けたひとはなおさらで、終わるまで一滴も飲めずなんて光景はよく目にするものです。そんな苦労のかいもなく、なんとなく盛り上がらずに終わってしまうのもよくある話。そんなときにオススメなのが「ピーク・エンド」の法則です。
ピーク・エンドの法則は経済学者ダニエル・カーネマンが名づけた法則で、人間の記憶は、
・ピーク … 最高点、絶頂
・エンド … 終わり方
の2つによって大きく左右されることを意味します。
よく使われる例をあげると、
・強烈にイヤな思いを「短時間」
・強烈にイヤな思いを「長時間」 + さほどイヤではない思いを「短時間」
過ごすと、ツラい時間が長かったのにもかかわらず、後者のほうがマシと感じてしまうのです。なんともフシギな現象ですが、もう一度と聞かれると、およそ8割のひとが前者は絶対にイヤと答えたというデータもあり、ツラい時間の長短よりも「どのような終わり方」だったかが優先されてしまうのです。