3月30日未明、ある知らせが関係者の間を駆け巡った。今夏の参院選で、自民党が東京選挙区から擁立する方針だった作家でタレントの乙武洋匡氏(39)の出馬を、同党が見送る方針を固めたというのだ。「3月24日発売の『週刊新潮』で、乙武氏の不倫が発覚。しかも本人が、5人の女性と不適切な関係にあったと発言しました。本人はその後も出馬に強い意欲を持っていましたが、世論の反発はあまりに大きく、結局は党側が判断したんです」(政治部記者) 発覚直後に乙武氏の妻がホームページで<私にも責任の一端がある><私も深く反省しております>と謝罪したが、「“妻に謝らせてまでして選挙に出たいか?”と逆に反発を強めた」(前同)のだ。
本来は、4月上旬に都内ホテルで開かれる自身の誕生会で出馬を公表する予定だったというが、実はダメージが大きいのは、乙武氏よりも安倍自民党だという。というのも、屈託がなく知的というイメージを持たれていた乙武氏は、選挙にうってつけの存在であり、自民としては彼に期待する部分が大きかったからだ。「衆院選と違って参院選は“タレント候補”の集票力が物をいう。しかも、18歳まで下げられた選挙権の影響で、その傾向がより強まる。新たな擁立候補者探しを今から行うのは正直キツ過ぎる」(自民党関係者)
知名度のある候補者ならいくらでもいそうなものだが、この関係者は「叩けばホコリが出るようではまずいんだよ。乙武だってそうだし、今井だってそう」と頭を抱える。今井というのは、自民が苦手とする沖縄選挙戦の切り札である、SPEEDの今井絵理子氏(32)のこと。「内縁の夫の逮捕歴と、さらに未成年を夜のお店で働かせていた疑惑が出るなど問題だらけ」(前出の政治部記者)
目玉候補者総崩れ――。自民党の窮地を追い打ちするのが、先頃『週刊文春』で経歴詐称をスッパ抜かれて勃発した一連の“ショーンK騒動”だという。「彼のせいで、これまでにも増して候補者の“身体検査”が重要になってきたと、みんな頭を抱えてるよ。今から擁立した候補に何かあれば、自民党はおろか、安倍首相や谷垣禎一幹事長ら上層部の危機管理体制まで問われるからね」(前出の自民党関係者)
最近の安倍晋三首相の発言や行動にも、その影響は表れているという。「高齢世代に続き、若年層の低所得者へ給付金配布を検討したこともそうだし、大学生向けの給付型奨学金に言及したのもそう。候補者以外のプラス要素を、有権者に提示していかなければならないと焦ったわけだ」(前同)
この2つの政策が突然出てきたのには、そういう内情があったようだ。程度の低い著名議員をバラまくよりも、地味でいいので、国と国民を想う政治家を望みたいのだが……。
乙武不出馬で安倍自民「目玉候補」総崩れの危機
2016.04.13 08:30
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