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吉田羊とHey!Say!JUMP中島の熱愛でオヤジジャーナルが大張り切り|プチ鹿島コラム

公式プロフィールより

 オヤジジャーナルの見出しをみるのが好きです。自分がやっているラジオ番組では、スポーツ紙や週刊誌がいかにも書いてきそうな時事ネタの見出しを作成する「うそ見出し」というコーナーをやっています(『プチ鹿島の火曜キックス』YBSラジオ)。要は投稿コーナーなのですが、これがホントに当たってしまうときがある。

 昨年の夏に「弁護士の局部切断、トイレに流す…元ボクサーの慶大院生逮捕」(サンスポ・8月14日)という事件がありました。リスナーは、ボクシングの「チン(顎)」と、男の股間の「チン」をかけた作品を送ってきた。すると翌日に発売された週刊文春が、《ボクサー夫に“チン”を狙われたイケメン弁護士「痛すぎる」報い》という見出しできたのです。うそ(見出し)がホントになった。オヤジジャーナルの見出しは先回りして楽しめばおもしろい。

 今回、匂ったのは「吉田羊」です。吉田羊が20歳年下アイドル・中島裕翔と熱愛か、と報道されました。これを受け、オヤジジャーナル的には「羊」という文字に食いつくだろうと予想した。するとこんな見出しをみつけた。

『吉田羊 "羊の皮"をかぶった肉食素顔』(日刊ゲンダイ・4月12日付)

 満点です。さすがです。すでに「肉食」という表現は他でもチラホラ出ていましたが、私は「羊の皮をかぶった」がみたかったのです。よかった。ちなみに記事の最後は「"若いツバメ"のエキス注入で演技も肌ツヤも磨きがかかりそうだ」と余計なこと言ってダメ押ししている。おじさんがおじさんである瞬間です。

 あと面白かったのはスポーツニッポン。吉田羊と中島裕翔がデートで食べたと報道された「パクチーサラダ」を大きく紹介していたのだ。ここでスポニチと聞いてピンときた方もいるかもしれません。というのも、清原和博が報道陣に豪華な焼肉弁当を差し入れしたとき「食レポ」したのがスポニチなのだ。

《肉を口に入れると肉汁が広がった。脂っこくはなく、高級な肉を使っていると感じた。手元に届いてから約2時間半後に食べたが、タレでしっかり味付けされた肉はまだ柔らかかった。ナムルのホウレン草とモヤシは、どちらもごま油が効いていた。キムチは辛すぎず、口直しとしての役割をしっかり果たしていた。約10分で完食した。 》(3月21日)

 完璧な食レポです。「報道する側は差し入れを食べていいのか、否か」という論点もありましたが、スポニチはスポーツ新聞としての下世話さを敢然と追求してくれた。なので焼肉弁当からのパクチーサラダ紹介の流れは納得できたのです。

 今後、話題の人物に関係する食べ物が出てきたら、スポニチには要注意です。

著者プロフィール

お笑い芸人(オフィス北野所属)

プチ鹿島

時事ネタと見立てを得意とするお笑い芸人。「東京ポッド許可局」、「荒川強啓ディ・キャッチ!」(ともにTBSラジオ)、「キックス」(YBSラジオ)、「午後まり」(NHKラジオ第一)出演中。近著に「教養としてのプロレス」(双葉新書)など多数。

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