テリー 当時の友達の間で、「風間は草食ってたぜ」みたいな噂は広まらなかったんですか?
風間 なるべく見られないように食べてましたから(笑)。でも、うちが貧乏だってことはみんな知っていましたよ。「家に何があって、何がない」みたいな話になった時に「お前んち、何もないじゃん。貧乏だな」とは言われてましたからね。
テリー そりゃ手厳しい。
風間 確かに、家には小さなテレビと冷蔵庫、机、タンスぐらいしかなかったですからね。
テリー 洋服は?
風間 恐らくセール品だったんでしょうね、本の表紙のイラストに描かれている星のマークのTシャツを色違いで7枚買ってもらったんですよ。それを毎日、日替わりで着てたら「火星人」ってアダ名がついちゃって(笑)。当時はガリガリに痩せてましたしね。
テリー しかし、子供のアダ名はストレートだよなぁ(笑)。遠足とかは大丈夫だったんですか。
風間 行けましたけど、お菓子は買えなかったですね。でも、遠足の行き先ってだいたいその辺りの河原とかなので、草は生えてるし、川の水は飲めるしで、何の不自由もなかったです。
テリー アハハハ、その発想がスゴい! しかし、普通だったらグレてもおかしくない境遇ですよ。
風間 グレても、貧乏が解消されるわけじゃないですから。それに僕を育ててくれてる祖父母に迷惑をかけるのは絶対いけないと思ってたんですよ。
テリー うん、その考えは正しいね。
風間 だから、父母がいないことで文句を言ったこともないですね。
テリー 小学生にしては大人びているというか、できすぎですよ。