モハメド・アリ追悼『アントニオ猪木戦』を当時の著名人はどう評したか!?|プチ鹿島の余計な下世話!

モハメド・アリ追悼『アントニオ猪木戦』を当時の著名人はどう評したか!?|プチ鹿島の余計な下世話!

 モハメド・アリ追悼特番として、猪木アリ戦(1976年6月26日)が12日にテレビ朝日でノーカットで放送された。あの試合を初めて見た方はどういう感想を持たれただろうか。

 猪木がグランドからキックを出す展開がほとんどで「世紀の凡戦」「茶番」と批判された。総合格闘技がまだない40年前の観客の反応としては当然だったのかもしれない。

 しかし、試合を観戦した著名人の当時のコメントをあらためて見てみると「さすが」と思える人や「なるほどこういう視点か」と興味深いものが多い。

 ということで、前回の『モハメド・アリ死去で各紙は"アントニオ猪木戦"をどう報じたか!?』に続き、今回は『猪木・アリ戦を当時の著名人はどう評したか』を紹介する。年号を表記しないものはすべて1976年である。

 まず渥美清。
『このアリ戦など、相手はピストルを構えているようなもの。それを承知で素手で決闘をやるなんて、猪木さんだからできること。全くこの人、やること、なすこと、けたが違うもんね。マイッタよ。』(大会パンフレット)

 続いて寺山修司。
『大変楽しみにして二十六日を待っています。この対決は私にとっては一種のロマン、活劇、フィクションです。夢がありますね。ですからこの対決の興味は猪木が勝つか、アリが勝つかという単純な勝ち負けよりも、試合のラストシーンに至るまでのプロセスですよね。虚々実々のかけひきの面白さ、アリ、猪木側とも、どういうラストにしようか画策を練っていると思いますよ。』(スポーツニッポン6月22日)

 エンタメの世界で生きる人は、勝ち負けより期待する軸が別にあることがわかる。似たような視点を続けよう。

『ショーマンとしても一流のアリに、猪木が口からアワを飛ばしキバをむいてもサマにならんでしょうに。どちらがショーマンシップを発揮して戦うか、その芸の差が見どころでしょう。勝敗は"けんとう"つかんですわ。』(フランキー堺・報知新聞6月25日)

『まぁ、二人共ショーマンに徹してそれぞれの"道"をリングでアピールすりゃいいんだ。どっちが勝ってもスッキリしないよ、この種のもんは。』(青木功・ 報知新聞6月25日)

『リングサイドが十万円だって?冗談じゃないよ。

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