イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(6月27日~7月10日)の第4日。
この日もウィンブルドンは何度か雨に邪魔されたが、前日の遅れはかなり取り戻した。本来前日に2回戦が行われるはずだった日本勢も全員登場。第5シードの錦織圭(日清食品)はジュリアン・ベネトー(フランス)に4-6 6-4 6-4 6-2で逆転勝ちし、女子では土居美咲(ミキハウス)が第15シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を7-6(5) 6-3で破ってグランドスラムで5年ぶりの3回戦進出を決めた。しかし同じコートに続けて入った奈良くるみ(安藤証券)はカリナ・ビットヘフト(ドイツ)に3-6 0-6で敗れた。
「あんなに雨を願ったのは初めて」------願いは通じて1回戦のあと2日間空いて迎えた2回戦。センターコートに試合が入ったことに関しては、「テレビ局の力って大きいんだな」と謙虚な感想を口にしたが、だからといって大舞台に浮き足立つことも気負うこともない。
迎えたのは世界ランキング547位のベネトー。ヘルニアで8ヵ月ツアーを離れていたためその位置にいるが、今大会は「39位」というプロテクト・ランキングを使って出場している。547位が実力を示していないことは言うまでもないが、ケガから復帰した喜びや、限りあるプロテクト・ランキング(ケガで戦線離脱した選手に対する救済措置)のチャンスを生かすのだというモティベーション、ハングリーさという点がプラスαとなり、「39位」に対する警戒以上のものが必要だったかもしれない。
立ち上がりからベネトーの気迫が伝わった。果敢にリターンダッシュを仕掛けたり、錦織のお株を奪うジャンピングショットを見せたり…。そうしたチャレンジの成果が第10ゲームでのブレークだろう。第1セットを奪ったのはベネトーだった。
ケガの悪化の不安から、試合が長引くことを恐れているはずの錦織の戦意を心配したが、杞憂だった。
「ストローク戦で押されていたので、少しリズムを変えるように心がけた」という錦織はそこから危なげなく、まずは第2セットの第7ゲームを3度のデュースの末にブレーク。緩急をつけてラリーの主導権を握っていく。