踊る男・見つめる女  ダンス・カンパニー DAZZLE (ダズル) #5 DAZZLE主宰 長谷川達也

| fumufumu
踊る男・見つめる女  ダンス・カンパニー DAZZLE (ダズル)

 ストリートダンスなんて興味なし、と言い切っていた女性たちを、次から次へ前のめりにさせた張本人がこの人、DAZZLE主宰の長谷川達也だ。いったいどういうカラクリで?

「結成当初、ストリートダンスの集団はすでにいくつか存在して、僕らは後発だったんです。その中でいかに抜きん出るかを考えました。ダンスに関わるいろいろな要素、音楽、ファッション、空間、照明、美術にこだわり、自分たちらしいものをセレクトしていくことで、独自性を見つける。それが勝ち残っていくために一番大事だと思いました。しかも僕が表現したいと思うものにはどうしても物語が必要だったので、映画とかマンガ、アニメやゲーム的要素を取り入れました」

 そうした努力の結晶が、DAZZLEの数々の演目。幽玄、妖しさと哀しさ、時代を超越した永遠、躍動感と生命の神秘がすべて、多種多様な踊りによって表現され尽くす。驚嘆すべきは、その姿勢が20年間ぶれなかったこと。

「そうですね、なんでぶれなかったんだろう?(笑)基本にあるのは、ダンスってすごく面白いんだよってことを、みんなに伝えたい、それだけです。でもダンスを知らない人にそれを伝えるのは難しい。どんな人が観ても面白いと思える作品にしなければならない。DAZZLEはダークな演目が多いと言われるし、もっとメジャーになるためにわかりやすい、明るいテーマで作れとアドバイスされることもあります。でも僕自身、絶望の中から希望を見出す物語が好きですし、観た人が絶対喜んでくれる自信があるから続けている。いや、でも、・・・・諦めが悪いだけかもしれませんね(笑)」

 20年目の今年、長谷川が発表するのは新作『鱗人輪舞 (リンド・ロンド)』。

「千年を生きた人魚の話です。荒廃して海のない世界にその人魚が現れる。今の時点でお話できるのはそこまでですが、今回一番の目玉は、お客さんに物語の行方を決めていただくということ。重要な分岐点でどちらにするか、お客さんに選んでもらう予定です」

 公演まで3ヶ月。すでに新作の稽古は始まっている。8人のメンバーが集まって長谷川とともに振付を考え、複雑で巧妙で膨大な動きを自分たちの体に叩き込んでいく。

「イメージ通りにできるまで、やります。

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