嵐の熊本訪問が物議?ジャニーズ主導の”被災地支援”に大きな壁

嵐の熊本訪問が物議?ジャニーズ主導の”被災地支援”に大きな壁

 ジャニーズの人気アイドルグループ・嵐が被災地支援を巡って一悶着起こしてしまった。大野智(35)、櫻井翔(34)、相葉雅紀(33)、二宮和也(33)、松本潤(32)と全員が地震の被害にあった熊本県益城町を極秘訪問した一件が物議を醸しているのだ。彼らはアリーナツアーの鹿児島公演(7月30日、31日)の日程に合わせ、前日の29日に熊本県の益城中学校を訪れたという。しかし、「少なからず不満の声が出てしまう結果になった」のだという。

「ジャニーズ所属タレントの熊本訪問は今回が初めてではありません。特に、SMAPの中居正広(43)は事務所の意向とは関係なく、個人的な判断で炊き出しを行っている。この姿勢は見習うべきことが多い」(スポーツ紙記者

 中居は現地の被災者との写真撮影にも快く応じるなど、心のこもった振る舞いは多くの被災者を勇気づけた。今回、嵐に問われているのは、どうもこのあたりが論点のようなのである。

■キムタク&石原軍団パターンがアダに?

 前出のスポーツ紙記者が言う。

「今回、嵐は益城中学校をお忍び訪問し、ツアーTシャツと図書カードを配布したとのこと。今をときめくトップアイドルグループのメンバーが5人揃って登場したとあって、生徒達は大興奮だったようです」

 確かにTwitter上でもそのような報告が確認できるが、中居の時と違って写真付きのツイートはほとんど見当たらない。この背景には、警備やジャニーズスタッフの“圧力”が関係しているという。

「当日、嵐を目にできたのは生徒達だけで、集まってきた近隣住民や父兄は完全にシャットアウトされたようです。スマホを持って近付こうものなら警備員に怒鳴られることもあったとか。嵐の5人も去り際は黒塗りでスモークガラスのワゴン車に乗り込み、生徒以外はその姿さえ一切確認できなかったとも。一部の住民からは不満や嘆きの声も出ています」(前出・記者)

 嵐ほどの人気者ならば、警備が厳重になるのも仕方のないことだと言う意見もある。ただし、それは中居も同じこと。形だけの表敬訪問では、被災者に寄り添う姿勢が伝わりづらかった側面もある。

「大きな反響を呼んだ中居の支援活動の後、同じくSMAPの木村拓哉(43)も石原軍団と炊き出しを行ったものの、御用マスコミのみに写真撮影を許可するなど、『カメラ前だけのパフォーマンスが露骨』といった批判があがりました。これを踏まえて嵐の被災地訪問には御用マスコミを呼びませんでしたが、事務所主導の活動ならではの難しさが露呈してしまいました」(前出・記者)

 人気アイドルだからこそ、力を発揮する局面というものは必ずある。善意による行動だけに被災地にしこりを残したことは残念でならない。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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