世代交代が一向に進まず、優勝を逃した巨人。シーズン終盤に来て、正捕手・小林誠司(27)が相次ぐ失策でチームの足を引っ張ったのは記憶に新しい。なんと、その裏に大失恋があったとは──。
今季は111試合出場で打撃成績は打率2割4厘、3本塁打、31打点(数字は全て9月12日現在)と、不動の正捕手だった阿部慎之助(37)と比べると寂しい数字が並ぶ。中でも打率は、82年に山倉和博氏が記録した「規定打席到達で打率1割台」という不名誉な記録を34年ぶりに更新しかねないありさまだ。さらに深刻なのが守備で、勝敗を決する重要な場面でミスを連発した。
「8月28日、DeNA戦ではマイコラス(28)がマウンド上で小林の捕球のつたなさに大激怒。マウンド上で叫びながら『キャッチングはこうやるんだよ!』と言わんばかりのジェスチャーまで見せました。9月2日の中日戦では、本塁に突入してくるランナーにタッチをし忘れるというプロ失格のプレーまで‥‥。阿部をはじめ、相川亮二(40)、實松一成(35)と控え捕手の高齢化という状況もあり、シーズン当初から『小林を育てる1年にする』と語っていた首脳陣も、これにはさすがに堪忍袋の緒が切れました。試合中にもかかわらず、村田真一ヘッドコーチ(52)がベンチで公開説教。テレビには顔面蒼白で耐える小林のいたたまれない姿が映し出されていました」(スポーツ紙デスク)
まさに針のムシロ。巨人番記者からは精神面を懸念する声まで‥‥。
「小林は投手が打ち込まれた時も『僕のミスです』と決して味方を批判することがない。そうはいっても、最近は悲壮感が漂う消え入りそうな声で『全部、僕が悪い‥‥』とつぶやくんです。かと思えば、翌日は急にイラだった声で同じコメントを話したり。ふだんはイタズラ好きな明るい性格ですが、ここ最近はすっかり影を潜めています」
球界の盟主で“扇の要”を担った重圧もあろうが、いささか背負いすぎだろう。だが、情緒不安定の背景には別の原因もあると、さる球団関係者が指摘する。