「頼りない」「女々しい」などの消極的な意味で使われることが多い、「草食系男子」というワード。しかし、名付けられた当初はネガティブな意味ではなかったことをご存知ですか?
今回は、そんな「草食系男子」という言葉の本来の意味を紹介しつつ、彼らの魅力を解説します。
そもそも「草食系男子」はいつから使われるようになったでしょうか。調べたところ、コラムニストの深澤真紀さんが『日経ビジネスオンライン版』で掲載している「U35 男子マーケティング図鑑」で2006年に「草食系男子」と記述したのがはじまりのようです。
このとき、深澤さんはマイナスの意味で「草食系男子」という言葉を出したわけではありませんでした。というのも、今どきの男子たちが上の世代や同世代の女子から評判が悪いことを不思議に思っていたのだそうです。
上の世代がよく言う「据え膳食わぬは男の恥」とか「送り狼」という言葉の意味が、彼ら(=草食系男子)には分からない。「なぜ女と見たら口説いたり、セックスすることを考えないといけないんだ?」と思っています。(中略)よく「草食男子は男らしくない」と批判する人がいますが、「据え膳」をむやみに食ったり、「送り狼」をする方がよっぽど男らしくないと思いませんか?
(日経ビジネスオンラインより)
当初、「草食系男子」は流行することがなく、掲載されてから2年程は「そんな男はいないし、ありえない」と言われていました。しかし、それがブレイクした理由は2つあります。
1つは女性誌an・anが「私たち(=女性)がモテないのは、草食男子のせい」と取り上げるようになったこと。2つめは、マスコミが車が売れないことを、「草食男子が物を買わないせい」と発信したこと。
つまり、名付け親である深澤さんの意図とはまったく別の意味として世間で使われることになってしまったのです。